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ゴルフ肘とテニス肘

今月は肘の痛みについて書きたいと思います。と言っても大きなケガではなく、「ゴルフ肘」と「テニス肘」という症状です。

「ゴルフもテニスもしていない自分には関係ない」と、思った方もいるでしょう。確かに症状の名称はゴルフやテニスプレーヤーに多いことが由来です。だからと言って必ずしも特定のスポーツとかかわりはなく、肘の内側の痛みをゴルフ肘、外側の痛みをテニス肘と言います。医学的名称は英語でMedial Epicondylitis(Golfer’s Elbow)とLateral Epicondylitis(Tennis Elbow)、日本語で上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)と上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)。要は肘の内側と外側に炎症が起きて痛いということです。

これらの痛みはなぜ起きるのでしょうか?まず写真1を見てください。

写真1

ゴルフ肘の特徴である、肘の内側を親指で押さえています。この状態で手首を何度か曲げる(屈曲) と、押さえている部分の筋肉が盛り上がります。次に写真2のように肘の外側を親指で押さえながら、何度か手首を反らせる(伸長)と、押さえている部分の筋肉が大きく反応します。このように肘の痛みは手首の動きと深い関係があり、職場や自宅で手首を頻繁に使っている人は肘に痛みが生じやすいのです。もし日頃、一定の反復した手首の動作があり、それが手首を屈曲するものならゴルフ肘、反対に伸長するものなら筋肉に疲れがたまり炎症が起きて、テニス肘の原因になります。

写真2

常に反復トレーニングを行うスポーツ選手は、痛みを訴えることがあっても、対処法やケガをしないためのトレーニングも欠かしません。そのため、一般の方のほうが注意が必要と言えるでしょう。予防策は、とてもシンプル。手首の屈曲を長時間行う方(例:何かを作る、持つ、紙に書くなど)は、手首を伸長させるストレッチを。反対に手首の伸長を長時間行う方(例:重いトレイを持つサーバー、高いところのペイントなど)は、手首を屈曲させるダンベル運動で筋肉を鍛えると良いでしょう。

よく理解していない状態での運動は悪化の原因にもなりますので、これらは知識として覚えておいて、実際に痛みが生じる場合はクリニックに行くことをおすすめします。

[パク先生カイロプラクティック]

朴俊秀 (パク・ジュンス)
韓国(ソウル)生まれ。5才から中学卒業まで日本で育ち、高校からはアメリカで過ごす。 Southern California University of Health SciencesでDoctor of Chiropracticを専攻、VA Greater Los Angeles Health-care Center、VA Sepulveda Ambulatory Hospital 等の総合病院で、Professional Health Trainingを取得。 アクアセラピー(水中リハビリエキササイズ)のインストラクター等、リハビリの経験も多数。 Best Care Chiropractic 32020 1st Ave. S., Suite 114 Federal Way, WA 98003 ☎ 253-838-2744