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今からでも遅くない! 基礎代謝を上げる体にリセット〜栄養学で若返り!スローエイジング

栄養学で若返り!スローエイジング

ゆっくりときれいに年を重ねることを目指す「スローエイジング」という考え方。更年期が気になる大人の女性に向けて栄養学の発展したアメリカ在住だからこそ実践したい、元気で若い体づくりを提案します。

今からでも遅くない! 基礎代謝を上げる体にリセット

新年明けましておめでとうございます。食べ過ぎ飲み過ぎになりがちな年末年始シーズンが終わり、これから体調を整えたり、ダイエットに挑んだりする方も多いことでしょう。今回は、簡単に減量できるコツを栄養面から伝授します。

ダイエットが続かない理由

「これまで、いろいろなダイエットに挑戦したけれど続かない」という声はたくさん聞きますが、もともと私たちの体はダイエットを続けるのが難しい仕組みになっています。それは、私たちの体の目的が、痩せることではなく生命を維持することだから。カロリー制限や極端なダイエットをすると、体重計の数字を一時的に下げることができたとしても、逆に代謝が落ち、筋肉や骨の量も低下して痩せにくくなるという悪循環に陥ってしまいます。また、栄養不足で空腹感ばかり感じ、結局ダイエットが続かないことに。では、どうすれば無理なく効果的に減量できるのでしょうか? そのカギは、私たちの代謝にあります。

そもそも代謝とは、何でしょう。代謝とは、炭水化物、タンパク質、脂質から搾取したカロリーをアデノシン三リン酸(ATP:Adenosine Triphosphate)いうエネルギーに変え、そのエネルギーを内臓の機能ほか、呼吸、体温維持、細胞の修復、消化や吸収、筋肉の増加、脳神経など、生命の維持に使うまでの過程を指します。特に内臓を動かす基礎代謝には、私たちが食物から摂取するカロリーの60~70%が使われています。代謝に使われず余ったカロリーは、まず肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えられ、さらに余ると脂肪として脂肪細胞に回されます。これが体脂肪です。つまり、内臓をよく動かして基礎代謝を向上させれば、脂肪がたまりにくくなるので、ダイエットに成功しやすいと言えます。

体脂肪を落とすメカニズムを理解する

体重は主に、水分、内臓、筋肉、骨、そして脂肪で成り立っています。筋肉は脂肪より重いので、筋肉が増えるにつれ自然と体重も増えますが、それは健康である証拠。体重計の数字を追うのではなく、体の構成を改善していくことが、きれいな体作りにつながります。可能であれば、低線量のX線で脂肪や筋肉、骨密度などを検査するDEXAスキャンで自分の体の構成を知ると、適切な体重維持のための大きな手がかりになるでしょう。

体脂肪を落とすには、自分の普段の代謝量より、やや少なめのカロリー摂取を維持することがポイントです。タンパク質を意識したバランスの良い食事を心がけることで、体脂肪は落ちていきます。内臓機能を高め、基礎代謝が上がる栄養素を取り入れられればなお良し。極端なカロリー制限ではないので、長期的に続けやすいはずです。そのうえで、基本的な運動や筋トレを行うと、カロリーが脂肪として蓄えられるのを防ぎ、エネルギーとして使われやすくなります。また、代謝は食事や運動だけではなく、ストレス、血糖値、体内の炎症、睡眠の質にも左右されます。なかなか痩せない方は、ひとつずつ改善し、代謝を向上させていきましょう。

基礎代謝を上げる方法とは

前述の通り、内臓機能を高めて基礎代謝を上げることは体脂肪を落とすための近道。以下の5つを実践し、今年こそ理想の体型を手に入れてください。

基礎代謝を上げるための5項目
●内臓機能を促進:ホルモン生成や体内組織の材料となるタンパク質を積極的に取り入れて。ビタミンB群、マグネシウム、鉄分は、カロリーをエネルギーに変える過程に関わっており、摂取することで代謝もアップ! 内臓機能に必要なエネルギー生成にも必要不可欠です。

●内臓への負担を減らす:ホルモンの分泌やタンパク質の合成などを担う肝臓に、できるだけ負担をかけないことがベスト。アルコールやカフェインを控え、オーガニック食材をたくさん食べて内臓の働きを活発にし、基礎代謝を上げていきます。

●朝食をきちんと食べる:朝は血糖値がいちばん低い時間帯。タンパク質と食物繊維が豊富なバランスの良い朝食を取ることで、血糖値を安定させるだけでなく、体にスイッチが入り、その日の活動量が増えます。内臓が活発に働き、基礎代謝も上がって、いいこと尽くし!

●食事にもおやつにもタンパク質:タンパク質は3大栄養素の中でも食事による産熱効果(TEF:Thermic Effect of Food)が高く、消化、吸収されるのにいちばんカロリーを消費します。食べるだけでカロリーを消費できるうえ、満腹感もあり、代謝アップにはもってこい。

●大きな筋肉を鍛える:筋肉量が多ければそれだけエネルギーを要します。基本的なウエイト・トレーニングを胸、背中、足など、大きな面積を持つ筋肉に絞って行うだけでも効果あり。筋トレ後は30~60分以内にタンパク質を取ると、さらに代謝が良くなります。

参考文献
バリット 左由利
佐賀県出身。19歳の時に留学のため渡米。2015年に自然医療で知られるワシントン州のバスティア大学で栄養学を学んだ後、アイオワ州立大学での管理栄養士研修を経て米国管理栄養士の資格を取得。現在、フォーティー・ラブ・ニュートリションを個人で設立し、栄養カウンセリング、ワークショップ、ホルモン検査を通して30代以降の女性の美容、栄養管理、スローエイジング、ホルモンバランスの調整、デトックスをサポートする。 フォーティー・ラブ・ニュートリション ☎️206-234-4246、info@fortylovenutrition.com www.fortylovenutrition.com