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精神的疲労の解消法

Aさんは5歳と9歳の子供を持つ40代の母であり、フルタイムで仕事もされているキャリアウーマンです。子供が小さいころは、仕事を頑張っても収入はすべてデイケア代で消えるし、赤ん坊や幼児の世話は夫に任せきれなくて、大変だった。周りからは、「子供が小学校に上がれば楽になるよ!」と言われて頑張ってきたけれど、今も一向に楽にならないし、最近眠りも浅く疲れが蓄積していると感じるそうです。
Aさんの毎日の生活のお話を伺うと、確かにとにかく忙しいスケジュールです。子供がいて両親ともにフルタイムでお仕事をされている家庭であれば、当たり前で仕方のないことでしょうが、最近新しい仕事を任された事、子供2人が別々の習い事をしている、日本語学習のため週末も学校に行かせている事、Aさんのこだわりで食事は毎食きちんと手作りしている事が、Aさんへの負担につながっているようでした。Aさん曰く、常にバタバタしている感じで、脳みその情報処理能力をオーバーしている感じ、とのこと。
一般的に40代は体力・気力ともに衰えを感じる頃だと言われます。特に女性は、更年期に入る方もいるのでなおさらです。Aさんの場合、疲れの種類でいうならば、肩こりや腰痛はあるものの、一番必要なのは休息で「1日30時間あって毎日10時間くらい睡眠時間が取れて、性能の良い新しい脳みそに入れ換えられれば、回復できそうな感じ」とおっしゃいます。
エクササイズや気分転換・息抜きの時間を作り出すことも、疲労回復の方法の一つではありますが、Aさんにとって「新しい事・いつもと違う事に取り組む事」はストレスに感じるとのこと。今の状態から脱したいけれど、新しい事に取り組むほどの体力も気力もない、というのがAさんの状況でした。
そこで、今のバタバタした状態を落ち着かせることにしました。方法としては、毎日のスケジュールをノートに書き込むことと簡単な日記をつけていただくことを提案しました。
疲れていると記憶力も衰えます。忙しいと色々なことが頭の中を駆け巡っている感じで、イライラします。いろんな予定を把握しておかないと思うとそれだけで脳みそがフル回転した感じで、ストレスを感じます。それらを解消するには、メモすることが効果的です。書き出すことで、頭の中を整理できますし、可視化することで、自分の行動を客観的に見つめることができます。その日の予定に対する結果を簡単に分析すれば、一日の生産性を確認することもできますし、ストレスに感じたことを書けば、気持ちの折り合いをつけることもできます。
2000年代前半の心理学の論文では、良かった事・嬉しかった事を記録することで、幸福度や生活に対する満足度があがるというリサーチがいくつも出ています。日記をポジティブな言葉で締めることで、イライラ感や疲労感を解消し、幸せな気持ちにシフトさせてくれるのです。
頭の中や心に積もった思いを書き出すことは沈静化の効果があると言われていて、良い睡眠をとるためにも奨励されている方法ですから、Aさんの疲労回復のためにも役立ってくれると思います。

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