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「期待」ではなく、強い意志

Aさんは去年から本格的にサイドビジネスに力を入れてこられました。初めの頃は3カ月くらいでビジネスをある程度軌道に乗せたいと思っていらっしゃいましたが、それが無謀な目標であると認識したのは、5カ月たっても考えていた様に物事が進まず停滞している時でした。そんなAさんは、「今年こそは自分に期待したい」と仰います。
そこで、Aさんに詳しく話して頂いたところ、正直今年もこの調子だと難しいかな?と不安を感じる部分が見えてきました。それは、期待という言葉のチョイスからも伺える、Aさんの他力本願的な気持ちの現れでした。Aさんの言葉は、試験を直前に控えた受験生が「試験の結果に期待します」と言っているのを聞いた時、「そんな悠長な!頑張らなきゃいけないのは自分ですよ!」と一言言いたくなるのと似たものだったのです。
期待という言葉は、自分自身ではなく他に対して使う言葉だといえます。例えばAさんが、「好きなスポーツチームの勝利を期待する」と言った場合、勝利に関してAさんが出来る事はないといえるでしょう。「素敵な出会いに期待する」と言った場合も、出会う相手が素敵であることを望んでいるのであって、自分が直接コントロールできるわけではありません。期待するというのは、頑張るという意味とは異なるものなのです。
目標や希望を達成するためには、自らの行動力が必要になってきます。目標を定めるのは難しい事ではありませんが、目標を達成することに気持ちが行ってしまって、結果を出せるかどうか不安な気持ちに囚われるがあまり「~になってくれればなぁ」と妄想の世界に停滞してしまうと、なかなか希望を現実にする事はできません。年の初め「一年の計は元旦にあり」と張り切ってダイエットの目標を立てても、3日坊主で終ってしまう……というシナリオで考えると解りやすいでしょう。○Kg減量という目標は立てられるんですが、「痩せられればなぁ」という願望だけ強くて、実際継続して運動したり食事制限したりといった行動が伴わないため体重が減らない。期待したダイエットピルの効果はいまひとつ……というパターンです。
Aさんには「期待」という言葉のチョイスの裏にあるメンタリティについて理解して頂き、実際の行動計画を書き出して、その中で自分が積極的に取り組める事と、相手次第・状況次第で結果が変わってしまう事を見極めて頂きました。自分がどうする事もできないかもしれない後者の状況においては不安が付きまとうのは自然な感情です。しかし心配しすぎて負の妄想世界のスパイラルにはまってしまうことなく、Aさんが自らの決意を軸に頑張って行動した時、目標達成への希望、そして結果が見えてくるはずです。強い意志と決断力が、不安を希望と可能性に変えることが出来るのです。結果を出すための皆様のプロセスをWise Leadership, LLCがサポートをさせて頂ます。

本年もよろしくお願い申し上げます。

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