Home 学校・教養 ピカケスクール(Pikak...

ピカケスクール(Pikake School)

間もなく開園を控えた、日本語と英語のバイリンガル幼稚園「ピカケスクール」。モンテッソーリ教育を軸に、レッジョ・エミリアのアプローチを融合させた幼稚園とは? 近年注目を集めている新しい教育法を取り入れた幼稚園へ、ソイソーススタッフが取材に行ってきました。

取材・文:ハーモニー・ケリー

斉藤カルコーヴァン智美先生

「ピカケ」とは、園長先生である斉藤カルコーヴァン智美先生が大好きなハワイの花。「あんなにも小さいのに人を幸せな気持ちにさせてくれる香りを持つピカケの花は、小さくても大きな力を秘めた子どもたちみたいなんです」と智美先生は言う。

教室に入ってまず目についたのは、たくさんの道具がしまわれている大きな棚。ひとつひとつのものがあるべき場所にきちんと収められている。この部屋は「お仕事の時間」に使われる教室で、クラスには2歳半から5歳まで、年齢の違う子どもたちが一緒に過ごしている。ここでは自分で使ったものは自分で元の位置に戻さなければならない。

感覚が発達する教材の棚

「棚に置かれている全ての道具は、深い意味があり、子どもたちの指先や目、手、耳などの五感の働きを鍛え、自分でできるようになる喜びを教えてくれます」と、モンテッソーリの教具を紹介してくれた。教具は子どもたちが運びやすいようにトレイやカゴに入れられ、セットになって並んでいる。ふたつと同じセットはない。子どもたちは自分の選んだものに集中し、遊ぶ。それが終わったら、自分で責任を持って片付けるのだ。「当たり前」に感じるが、幼い子にとってはチャレンジであり、失敗することもある。中には、陶器でできた湯飲みや急須もあった。本物(時に壊れやすいもの)を扱うことによって、時には壊れてしまう時に感じる悲しみを知ってほしいのだという。「本物を扱うことで子どもたちはものを大切に扱うことを学んでいきます」

日本語クラスにはひらがなの棚英語クラスにはアルファベットの棚がある
今日だけで完成しなくても明日も続きからお仕事できる

次に案内してもらったのはアトリエ。ここは「アートの時間」に使われる部屋で、子どもたちには遊び心がある質問が投げかけられ、それを元に絵を描いたり、作品を作ったりしながら自己表現をする。制作途中の様子も含めて観察・記録し、ひとりひとりの個性や考える力、探求する心、得意分野を把握しながら、次の学びに生かしていく。イタリア発祥の「レッジョ・エミリアのアプローチ」を取り入れた教育法だ。

日英のバイリンガル幼稚園である園内には建物が2棟あり、建物内で話す言語が分けられている。週に2回は英語クラス、週に3回は日本語クラスなど、同じスクール内で2つの言語教育が受けられる。環境によって話す言語が違うアメリカで、新しい言葉をどんどん覚えていく子どもたち。家族のニーズに沿って、先生と相談しながら我が子のバイリンガル教育を考えられるのは嬉しい。

ピカケスクールでは、通常のプログラム、サマースクール以外にも、ピアノや算数などの習い事も行っている。気になる方はウェブサイトから見学申し込みをして、一度園内を見てみてはいかがだろうか。

Pikake School ピカケスクール
1250 & 1252 112th Avenue NE, Bellevue, WA 98004
プログラム:
日本語クラス(6 月開園) 10am ~2pm
英語クラス(9 月開園) 9:45am ~1:45pm
スクールイヤー:9 月~6 月
☎︎425-453-1881
詳細: www.pikakeschool.com