早春の花木として有名なレンギョウですが、秋に紅葉したものもまたいいものです。枝先がアーチ状に湾曲したもの、蔓性を帯びて長く伸びたもの、立ち枝になるものなどとありますが、枝は中空で折れやすく、ためはききません。今回は自然の奔放な枝の動きを見極めて、秋の照り葉の美しさをいかして表情豊かに生けます。
アクセントに添えるのは赤い実をつけたコトネアスターです。ゆるやかな曲線を持った枝は、ためがききます。葉はたくさん付いているのですが今回はあえて葉を全て取り、実を強調してレンギョウの枝葉との色の対比を試みます。
器:トール投げ入れ花器
花材:
- レンギョウ 4本
- コトネアスター 4本
- ソリダゴ3本、
生け方:じか留め
- 一番太いレンギョウの枝を右側前に、枝先が右に張り出すように挿す。
- 二番目に太いレンギョウの枝を左側前に、先が左側に垂れ下がるように入れる。
- 紅葉した短めのレンギョウを左側に挿し、口元前に短い枝を入れる。
- コトネアスターの実ものを前方中央に集めて挿し、オレンジ色のかたまりを見せる。
- 右側の口元に20㎝ぐらいのソリダゴをかたまりにして挿す。
- 花器の後ろ側にソリダゴを挿して奥行きを出し、完成。