今回は、今にも散りそうな紅葉したブルーベリーの葉を足元に配し、5 種類の花材を使った「まぜ挿し」に挑戦しましょう。一つ一つの花材は茶花に使われる楚々とした野草のイメージが強いものばかりですが、それをひとつにまとめると季節感あふれる作品となります。特にススキは日本の秋を象徴する植物として知られ、中秋の名月にススキを供える風習は今でも続いていますね。ススキは切り口に酢をつけてから使用すると長持ちします。ススキ1、2 本だけでも十分構成できますが、まぜ挿しにすくっと立たせて葉をなびかせると、より効果的に演出できます。
花器:
三角形水盤、剣山
花材:
- ススキ3 本
- シオン3 本
- 小菊3 本
- タデ5 本
- ブルーベリー2 本
生け方:
- 剣山を水盤の右側の隅に置く。
- 長いものから生け、まずススキを前15 度に傾けて挿す。穂に近い上のほうの葉は取り除く。
- ピンク色のシオンを長い順に三角形を描くように生ける。
- ブルーベリーの葉の長いほうを前に、短いほうを後ろに低く挿して足元をしめる。
- タデに高低差をつけて、シオンの近くに散らばせて挿す。
- 両脇と後ろを締めるため、小菊を低く挿す。
- 最後に、ススキの葉が風に揺れているイメージで、葉のみ単独で右と左にそれぞれ1本ずつ挿して完成。