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ボタン

DSC07340 ボタンはこの季節になるとよい香りを漂わせる大輪の花を咲かせ、やわらかな質感の花びら一枚一枚が重なり合い、艶やかな気品を醸し出します。花は一重や八重があり、雰囲気は異なりますが、どちらも品格のある花の色と緑色の葉との対比を生かします。葉は適度に整理して花を際立たせます。枝は折れやすいので、丁寧に扱いましょう。残念ながらボタンは水揚げも花もちもよくないので、水切り後は切り口を炭化するまで焼いて、深水につけます。 合わせる枝はニシキギ。季節ごとに趣のある花材で、初夏の若葉、黄緑色の花、秋の紅葉、朱赤色の実、そして葉が落ちた裸の枝も面白く、生け花では幅広く使われます。今回は新緑の美しさを生かして、器の足元に生けます。枝はためがよく効き、折りだめもできて、水揚げもよいほうです。 真ん中の枯れ枝はコトネアスター。枝ぶりの面白さを見せるため、意図的にまっすぐに立ててみました。 DSC07351 器:ブリキ製つぼ 花材:コトネアスター 1本、ニシキギ 2本、ボタ ン 2本(大・小) 生け方: 1. 剣山にコトネアスターを立て、器の口に十文字の留めをする。ワイヤーでコトネアスターと十文字を留める。 2. ニシキギを左側前に、45度に傾けて挿す。 3. もう1本のニシキギを右側後ろに、60度に傾けて挿し、奥行きにする。 4. ボタン(大)を前、やや右寄りの中央に張り出させ、余計な葉を整理する。 5. ボタン(小)を、前のボタンと重ならないように高く挿し、少し左向きに入れる。 6. 器の口元を整理して、ボタンの葉を1枚、前のボタンの下に挿して完成。 [花ごよみ]