7月8日(土)、7月9日(日)の2日間、ベルビューのメイデンバウアー・センターで、ジャパンフェア2017が開催されました。大盛況のうちに幕を閉じたイベントの様子をお届けします。取材・文:岡田みなみ 写真:岡田みなみ、小村侑子
私が特に注目したのは、7月9日に行われた「Sake 101」と「Kimono Show 日本の美」だ。「Sake 101」はシアトルローカルの日本酒の蔵元「シーダー・リバー・ブリューイング・カンパニー」の宮城幸子さんによるセミナー。開講後すぐに満席となり、立ち見も出たほどの人気であった。
最初に日本酒の歴史や基本情報、製造方法の違いなどの説明を行った後、「純米」「生」「樽」「にごり」の4種の日本酒をテイスティングした。どれがどの酒なのか名前を隠して、それぞれの味の違いから聴講者に当ててもらうというブラインドテイスティング。純米は癖がなくさっぱり、生はキレと深みのある味。樽はわずかに木の香りがし、和食によく合いそう。にごりはしっかりとした味でとても飲みやすかった。全て同酒蔵の日本酒だそう。シアトルでこんなに本格的な日本酒が造られていることに驚いた。
メインステージで行われた「Kimono Show 日本の美」は、シアトルで着物全般のサービスを取り扱う「きものアート(Kimono Art)」とNPO法人「愛loveきもの幸の会」主催で行われた。日本からNPO法人「愛loveきもの幸の会」代表であり一級着付け技能士の鵜川有さん、N’ shair代表であり美容研究全国長永会幹部講師の中澤裕さんによる前日の日本髪デモンストレーションに続いて行われた今回のショーのテーマは「花嫁道中」。日本式の結婚式を模したショーで、モデルの日本髪は伝統的な手法を使って全て地毛で結ったとのこと。約7時間かけて全員の髪を結ったそうだ。
ショーでは新郎新婦だけではなく、親族や友人の着物も紹介された。お色直しも行われ、新婦が白無垢から鮮やかな赤色の色打掛を着て登場した時には、あまりの美しさに来場者全員がうっとり。改めて日本文化の厳かさと華やかさを実感した。
アメリカにいながらにして日本の伝統と現在を実感することができ、日本人の活動を多くの人に広めるジャパンフェア。来年の開催にも期待大である。