伊勢のおばちゃん あなたのお役割は?
「伊勢のおばちゃん」ことみやざきみわさんが、マヤのツォルキンと神道を融合した統計学である「十三導」を元に、人間関係、子育てから経営まで、様々なお悩みを解決します。
「想い」の継承
人の心の中にある無自覚な記憶は先祖から受け継がれていくものも色濃くある。そして、日々食するコト、カラダを動かすコトは、心身に大きな影響を及ぼす。人々の想いを継承し、日々の健やかな暮らしを丁寧に生きることで運も気も上がると思うのです。
シアトルの皆さま、こんにちは。「こんな経営者面白い」シリーズは、2021年も継続します! 緊急事態宣言が出た日本は街から人が消え、先が見えない状況。それでも、人には柔軟性と生きる力があります。今年の同シリーズでトップを飾るのは、ユニークなベビー用品の開発・販売を手がける、株式会社グランドールインターナショナルの今枝良仁社長です。明るくてオシャレ、ハッピー・オーラ全開で、いつの時代も味わって生きているような今枝さん。私は社長さんたちをいつも「◯◯オタク」と命名していますが、今枝さんの場合、「ベビー用品オタク」というよりは「心と身体のオタク」のほうがぴったりかもしれません。
たとえば、2017年のこと。「みわさん、砂漠走ってくるんだわ!」と話していたと思ったら、チリのアタカマ砂漠250キロを7日間で走りに行っていました。標高3,000メートル付近は酸素が平地の3分の2(富士山の8合目に相当)。50歳での挑戦だったそうです。「ストイックオタク」のほうがいいかな(笑)。そのアタカマ砂漠で、目には見えない、人に大切な心の軸に響く精神を培ったようにも見えた今枝さん。今は太極拳やヨガを暮らしに取り入れ、心と身体、食、生きる原点を直視して過ごす日々。だからこその会社経営、社員教育、品質向上なのかなと思います。
グランドールインターナショナルは今枝社長で4代目。あのミッフィーちゃんを日本に広めた会社でもあります。初代は乳母車を製造し、2代目はベビー用品卸売りを定着させました。3代目は海外からの輸入品販売を展開。経営者は代々、それぞれの時代に市場に大きな風穴を開けて走ってきたようです。時代の変化はどこの業界でも同じですが、デパートでベビー用品を買っていた時代も過ぎ去った現在、試行錯誤の末に今枝さんが決断したのは、ズバリ店舗事業を手放し、ネット通販サイト「O-BABY.net 」の充実を図ったことです。
ここの商品はとにかくハイセンスで、昔の日本のベビー用品がことごとくダサく思えてくる(笑)。子どもの部屋が「絵本の世界のようになったらいいのに」というこだわり、軸が感じられます。友人知人の出産祝いには必ず利用する、ミヤザキの御用達でもあります。代々の軸がこうして現代とマッチしたのがこの通販サイトなのでは、と思わずにはいられません。継承するのは目に見えるものとは限らず、人の「想い」もあるのです。
久しぶりに今枝さんと会って話すと、「ライフチェンジ」という言葉が心に残りました。コロナ禍でも売り上げがアップしているネット通販の成功は、家の外から内へのライフスタイルの変化があり、おうちの中での快適な生活を日本の人が重視するようになったからだそう。おうちでパンを焼く人が増えるなど、やっと日本でも北欧のような豊かな時間の過ごし方、楽しみが充実してきたところですが、コロナ禍がそのきっかけを作ったというわけです。
そんな今枝さんは、私の提唱する人間学「十三導」では5番の「スター」。大きな目標を掲げ、確実にバージョンアップして達成する。また、オンとオフをしっかり区別できる経営者です。メイド・イン・ジャパンの自社製品をどんどん発信していってください。これからも期待しています!