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こんな経営者が面白い(29)〜みやこのあなたのお役に拍手

オリジナルの人間学「13導」に基づき、あなたのお役割、さまざまなお悩みへの解決法、うんちくなどなど、お役割鑑定士のみやこさんが語っていきます!

今回のテーマ
盆栽はチーム作りと同じ

盆栽家の視点から人材を活用し、大成功。自然界も、人も、環境さえ整えば、何倍にもその美しさを世に放つコトができるんですね。

シアトルの皆さん、こんにちは! 日本は急に寒くなりまして、コロナでもインフルでもない地味な風邪がずっと治りません。やれサプリメントだ、漢方だと試していると、祖父母が煎じ薬をマメに飲んでいた昭和の時代を思い出し、なるほど私も年相応かとうなずけます。

そう言えば、昔は隣近所のおじいさんが丹精込めて盆栽を手入れしていたっけ。シニアならではの趣味とのイメージでしたが、今回は、それは違う!というお話。横浜在住で唯一無二の「盆栽女子」、盆栽家のいつき 弥沙みさ さんに登場してもらいます。

盆栽家の樹 弥沙さん数々のイベントパフォーマンスで活躍

先日もTV出演しており、「盆栽界の北川景子」とでも言いたくなる凛とした美女です。その割に化学的な発想でなかなか面白いコトを語り出すので、私的には「盆栽界のリケジョ」と名付けたいお方。大阪の下町にて、庭木のある典型的な日本家屋で育ち、自然と盆栽に親しんでいったそう。やはり環境の影響は大きいですね。お気に入りはユスラウメという木で、花のあとに宝石のような赤い実ができるのだとか。なんとも情緒を感じます。

生き様もユニーク。なかなかのやんちゃぶりで、お元気過ぎるコトもしつつ、生徒会に属し、オシャレ中学生、高校生へと成長します。部屋を「宇宙」と名付けて自分でリフォームしたというエピソードを聞き、その頃から現在のオリジナリティーにつながる要素があるなぁと納得。そして独学で始めた盆栽は、素人の作品ながら店舗に飾られるなどして、本格的に全日本小品盆栽協会の認定講師となっていくわけです。盆栽の世界は「奉公」で成り立ち、給料は出ません。無償で学び働いていくしかない。なので盆栽家の傍ら、東京で社会人としてもデビューします。

盆栽には自然界の法則が働き、森に木があるように、それがミニチュアとなってそこに存在しているだけだと、弥沙さんは説明します。好き勝手に剪定するのではなく、盆栽自体が心地良い形になっていくほうが価値も高いとのコト。光合成しやすいか、風が通るか、根とのバランスは取れているか、なども大事。家にいながら森を感じ、自然界と共存できるのが盆栽の魅力なのだと、私は理解しました。

弥沙さんは、盆栽と組織作りは同じであるとも言います。実際、人材派遣会社に勤務し、その考え方で偉業を成し遂げました。チームを作るとしたら、大体の人がすぐ活躍できる人を集めたがるものです。しかし、弥沙さんは今の部署では活躍し切れていない人を中心に新たなチーム作りをしていきます。どの組織も必ず、活躍できている人2割、できていない人2割、どちらでもない人6割の法則が当てはまるとか。弥沙さんは、その2割の環境を整え、活躍できるチームに変えるコトで成功し続けます。経営者が聞いたら、真っ先にリクルートしたくなりますね。

盆栽も、人も、結局は環境なのです。自然の摂理を利用して盆栽を育て、人も育てる。環境を整えてあげたら、変化していく。人は変われないとよく言われるけれど、もしかしたら、環境を変えたら変化して当然なのかもしれません。つまり、人を変えたいなら、ナチュラルに環境を変えていくコトも大切かと。

さて、そんな盆栽女子は、私の提唱する人間学「13導」では、11番の「オリジナル」でした。独特な感性、人との違いは才能でお役割! これから世界に日本の美を伝えていこうとしている弥沙さんの志に乾杯。

次回は毎年恒例、2024年のチャンスをつかむキーワードを紹介します。今年1年のご愛読ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

通称みやこ。1967年生まれ。三重県出身、九鬼水軍の子孫。『13の性格』著者。オリジナルの人間学「13導」を用いて、「みんな違ってみんないい」をモットーに資質、才能を伝える。現在は名古屋にオフィスを構え、自称「御用聞き」としてお悩み解決に国内外を飛び回り、若いスポーツ選手や経営者をもチャンスへと導く。最近では、良き日本文化を海外へ広める社会貢献としての活動も行う。自身のお役割は8番の「交流」。リモートによる社員研修や個人セッションをインスタグラム(@miwa_micco)で受け付ける。