SDGsとは「持続可能な開発目標」。環境対策や貧困撲滅、ジェンダー平等などなど、大きな目標はたくさんあるけれど、私にもできることって? サステナブルで豊かなおうち時間を目指すべく「地球に、人に、そして自分に優しく」をテーマに、今気になるモノやコトを紹介!
昨年末、衝撃のニュースが飛び込んできた。愛用するおしゃれ着洗剤の全ラインナップ、デニムウォッシュ、ウールウォッシュ、デリケートウォッシュ、なんとこれらが軒並みリコールになってしまったのだ。
昔、アメリカのクリーニング店にお気に入りのコートとニットを出し、どちらも縮んで返ってきた悲しい経験から、できる限り自宅での洗濯を常としている。そんな私にとって、このリコールは死活問題。ニット類の洗濯シーズンも間近に迫る中、急いで新たな洗剤を探さなければならなくなった。
ところで、わが家の洗剤事情について少し説明したい。私は幼い頃からアトピーがあり、シャンプーや石けん類、洗濯洗剤など、なかなかに気をつかう。強い合成香料が入っているとアレルギー症状を発症してしまうのだ。かと言って、自然由来であればなんでも良いわけでもなく、エッセンシャルオイルは肌への刺激が強いため、洒落た香りのシャンプーを使いたくても、その刺激がまたアトピーを誘発する。
そうした理由から、わが家の石けん・洗剤関連はその多くが無香料。また、中学時代に熱心な家庭科教諭から、合成界面活性剤の入った洗剤の恐怖とその環境負荷について聞かされたことも刷り込みとなっている。なるべくなら、自然に優しく生分解されるものを選びたい。なので、普段の洗濯には、セブンス・ジェネレーションや、エコス、バイオクリーンなどの製品を主に使用している。
さて、リコールとなったその洗剤は本当に気に入っていたのだが、成分からバクテリアが検出されたというのだから大ショックである。残念だが、安全じゃないならてんで意味がないのだ。
そこで「ベストおしゃれ着洗剤・環境に優しい・アメリカ」といった英語のワードで検索してみたところ、見つけたのがダーティー・ラボ。名前だけ聞くと本当にきれいになるのか怪しかったが、お正月前、試しにウールのアンサンブル着物とニットを洗ってみた。無香料だが、石けん臭いこともなく、古い着物もさわやかな洗い上がり。そしてニットはふんわり、だ。
濃縮タイプでしかも「ハイパー(!)」と付くだけあり、1回の使用量はほんのわずかなうえ、パッケージもおしゃれでコンパクト。ちなみにアマゾンの商品紹介欄には「より持続可能な製品」を示すクライメット・プレッジ・フレンドリーのマークが輝く。これは良いものを見つけた。ちょっとほかの商品も試してみようかな、なんて思い始めている。
■Dirty Labs
https://dirtylabs.com
化学者であるピート・ヒー博士とプロダクト・デザイナーのデビッド・ワトキンス氏が設立。化学に根ざしながらも自然と調和する、持続可能な洗剤作りを目指す。オンラインほか、ホール・フーズでも購入できる。
■Seventh Generation
www.seventhgeneration.com
「次の7世代、さらにその先の世代のために」をモットーに、安全性と環境にこだわった原材料、リサイクルまたは生分解可能なパッケージと、業界のサステナブル化をリードする。
■ECOS
www.ecos.com
1967年にイリノイ州で設立し、2011年にはワシントン州レーシーに支部を開設。より安全な界面活性剤を取り入れ、2008年にEPAより最高レベルの認定を受ける。
■Biokleen
https://biokleenhome.com
80年代、ジル・リマー氏がオレゴン州ポートランドの自宅ガレージで開発した住まい用洗剤から始まり、現在は種々の家庭用洗剤を販売。ここの食器用洗剤を使い始めてから手荒れが改善!
■everyone
www.eoproducts.com/collections/everyone
1995年に創業。ピュア・エッセンシャルオイルの魅力を生かした製品には、持続可能な農法による原材料を選択。製造プロセスの全てを、家族経営の廃棄物ゼロの工場で完結させている。
■Honest
www.honest.com
女優のジェシカ・アルバさんが、家族のために立ち上げた育児・セルフケア用品ブランド。セレブのブランドを使うのはなんとなく悔しい……と初めは思ったが、高品質なんだから仕方ない。
■Dr. Bronner’s
www.drbronner.com
1948年、ドイツ系ユダヤ人の3代目石けん職人のエマニュエル・ブロナー氏が設立し、現在も家族経営を続けている。ほとんどがビーガンに対応し、オーガニック認証。合成保存料、発泡剤は一切使用していない。