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トレジョをフル活用してヘルシーなバーベキュー 〜栄養学で若返り!スローエイジング

栄養学で若返り!スローエイジング

ゆっくりときれいに年を重ねることを目指す「スローエイジング」という考え方。更年期が気になる大人の女性に向けて栄養学の発展したアメリカ在住だからこそ実践したい、元気で若い体づくりを提案します。

トレジョをフル活用してヘルシーなバーベキュー

夏らしい天気に恵まれ、ピクニックやバーベキューなどで忙しく過ごす方も多いことでしょう。屋外で食べる機会も自然と増えます。今回は、いつもと少し角度を変えて、夏のバーベキュー対策と利用したいトレーダー・ジョーズ(以下トレジョ)のアイテムをご紹介します。

栄養面からのグリルのコツ

グリルを使って焼く肉はジューシーでおいしい反面、複素環式アミン(HCAs :Heterocyclic Amines)や多環芳香族炭化水素(PAHs :Polycyclic Aromatic Hydrocarbons)といった、がん誘発物質を含みます。これは、肉などに含まれるタンパク質をグリルなどの高熱で長時間調理した際に生成されるものです。さらに、炭などの不完全燃焼により一酸化炭素が生まれ、健康に害をもたらします。その煙に触れた肉にもこのがん誘発物質が発生し、特にすい臓がんのリスクと大きく関係していると言われます。焦げたり焼き過ぎたりした肉は、この物質を含んでいるため要注意です。プロパンガスを使うとリスクを下げることができます。

ソーセージやベーコン、ホットドッグ、ハムなどの燻製肉は大腸がんリスクを上げてしまうため、できるだけ脂身が少なく、燻製されていない赤肉を選ぶようにしましょう。スパイスやハーブを使ってマリネにすることで肉が軟らかくなるだけでなく、抗酸化作用により、がん誘発物質の生成を防いでくれます。

また、パイナップルやマンゴー、パパイヤなど熱帯の果物にはブロメラインやパパインなどの消化酵素がたくさん含まれています。食べ物の消化や吸収を促進してくれるため、胃腸にも優しいマリネ食材です。

バーベキューにおすすめのトレジョ食品

アメリカで人気のスーパーマーケット、トレジョにはオーガニックかつ健康に良い食品が並び、お値段も手頃。トレンドに合わせた商品もそろっています。

●ディップやチップス

アペタイザーとして手軽なディップ。トレジョは豊富な品ぞろえで、添加物も入っていないものが多い。チップスも低炭水化物を意識した商品が充実し、きれいな器に盛ればさらに見栄えもアップ!

参考商品:Organic Chunky Homestyle Guacamole、Organic Hummus、Organic Vegan Nacho Dip(写真)、Quinoa and Black Bean infused Tortilla Chips、Cauliflower Crisps、Grainless Tortilla Chips

 

●トロピカルな果物

パイナップルやマンゴー、パパイヤなどは、消化酵素がたっぷり。ヨーグルトやミントと和えて食べるサラダスタイルもお試しを。マリネに使うも良し、アペタイザー用のサルサに入れるも良し。缶入りだと砂糖が含まれる可能性があるため、生か冷凍をチョイスしたい。

 

●マリネ用商品

トレジョのシーズニングやドレッシングは価格もリーズナブルで、バーベキューにぴったりの抗酸化作用のあるものが豊富。オリーブオイルなど質の良い油を使い、パセリやパクチーといった緑の生ハーブを添えるとホルモンバランスも整う。

参考商品:Chimichurri Sauce(写真)、Truffle Aioli、Vegan Kale, Cashew & Basil Pesto

 

●プラントベースのタンパク質

今、アメリカで注目を集めるプラントベースのタンパク質は、テンペや豆腐のほか、ファラフェルなどさまざま。赤肉の代わりにこうした植物性タンパク質も取り入れることで、さらにヘルシーなバーベキューに。

参考商品:Organic 3 Grain Tempeh、Fully Cooked Falafel、Dr. Praeger’s California Veggie Burgers(写真)

 

 

●ビタミンB不足を解消するビーガンチーズソースの作り方

トレジョで手に入るニュートリショナル・イースト(Nutritional Yeast)を使った簡単レシピがこちら。ビーガンやベジタリアンの方に欠乏しがちなビタミンB群、特にB12は肝臓のデトックスに欠かせない栄養素なので、積極的に摂取したいもの。ディップやパスタなどにも使える、この万能チーズソースでしっかり補って。作り方:ニュートリショナル・イースト、プラントベースのミルク、パプリカ、オニオンパウダーを鍋に入れて温めれば、自家製ビーガンチーズソースの出来上がり!

パーティー料理の注意点

バーベキューなどの集まりでまず気を付けたいのは、参加者の食べ物の好みや食物アレルギー、また宗教による食事制限の有無。主催者は事前の聞き取りによって、参加者全員に気を配った食べ物を用意することが望まれます。参加者も主催者に確認すると良いでしょう。

特にアメリカでは、乳製品やグルテンを避ける人が増えています。また、プラントベースの食生活を実践する方は、植物性タンパク質を食べ、肉類を避ける傾向にあります。いろいろな文化が混じり合う国だけに、イスラム教やヒンドゥー教などの信仰による食事制限がある場合も。宗教によっては牛肉や豚肉、肉エキス、燻製肉などが禁じられていますので、避けるか、別にして調理するようにしましょう。

食事を提供する際には、どんな食材が入っているかなどを記載したラベルやカードがあるとわかりやすいですね。こういった配慮があると、みんなで楽しく食事をシェアでき、いっそう仲が深まること間違いなしです。


参考資料

  1. https://www.todaysdietitian.com/newarchives/0618p46.shtml
  2. https://www.traderjoes.com/home
バリット 左由利
佐賀県出身。19歳の時に留学のため渡米。2015年に自然医療で知られるワシントン州のバスティア大学で栄養学を学んだ後、アイオワ州立大学での管理栄養士研修を経て米国管理栄養士の資格を取得。現在、フォーティー・ラブ・ニュートリションを個人で設立し、栄養カウンセリング、ワークショップ、ホルモン検査を通して30代以降の女性の美容、栄養管理、スローエイジング、ホルモンバランスの調整、デトックスをサポートする。 フォーティー・ラブ・ニュートリション ☎️206-234-4246、info@fortylovenutrition.com www.fortylovenutrition.com