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日本語キャンプ

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日本語キャンプ

3カ月ほど前になるが、私はシアトルで、日本語イマージョンキャンプにボランティアとして参加した。これはシアトルにある高校に通う日本語を勉強している学生が一度に集まり、様々なアクティビティを通して日本語や日本文化を学ぶことを目的にして行われるキャンプだ。友だちに誘われてお手伝いのつもりで参加したが、予想以上に貴重な経験になった。
参加した高校生は、あいさつ程度しか日本語を話せない子からぺらぺらと話す子まで様々。その子たちのレベルに合わせ、できるだけ日本語を使いながら、時には英語で説明してコミュニケーションをとった。私は日本文化のアクティビティの一環としてソーラン節を教え、キャンプの最後には手作りのハッピを着てみんなで一緒に踊った。
アメリカに留学に来たものの、大学生や社会人のアメリカ人と会う機会はあっても、高校生に会う機会はなかなかない。彼らが楽しそうに日本文化や日本語を覚えているのを見て、なんとも言えない嬉しい感情が湧いた。日本では経験することのできない、貴重な経験を得られたことに感謝したい。(NK/マグノリア)

LGBT

シアトルと言えばスターバックス。一歩外にでると、そこら中にスターバックス独特の緑色のロゴを目にする。だがもっとしばしば目にするものがある。それはレインボーカラーに塗装された道路やレストランの入り口に飾ってあるレインボーカラーの旗だ。
私の通っているカレッジのあるキャピトルヒルではスタバの緑色のロゴよりもレインボーカラーを見かけるほうが多い。これはLGBTのシンボル。LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの略語だ。シアトルは性マイノリティーへの理解と関心が高く、つい先日もダウンタウンでプライドパレードが行われ町全体がレインボーカラーに包まれた。
日本ではアメリカのように性マイノリティーへの関心は高くない。日本で大学の授業を受けていた頃、LGBTに関してのプレゼンテーションを行ったことがあるが、クラスメイトのほとんどがLGBTという単語すら知らなかった。おそらくこのレインボーカラーの旗がそのシンボルだということも知らないだろう。そんな中でも、近年テレビ番組などで同性愛者であることをカミングアウトしたり、LGBTであることをオープンにして活動する芸能人が増えてきた。
私も留学先でLGBTの授業を受講し、彼らへの偏見や差別について学び、今までいかに自分が無知だったかを痛感した。日本でも、これから多くの人がLGBTについての関心を持ち、彼らについて知っていって欲しいと感じているこのごろだ。(It Gets Better/シアトル)

July 4thの花火

独立記念日、7月4日はアメリカで最も重要な祝日のひとつだが、独立記念日と聞いて連想するのは花火だ。シアトルでもあちこちで大きな花火が打ちあがり、家族や友人、恋人と夜空に浮かぶ綺麗な大輪の花を楽しんだ方も多いはず。小さいころから大きな音が嫌いな私にとって花火は目の敵で、今までの人生で避けに避けてきたイベントのひとつ。しかし今年は、アメリカ滞在最後の年であることと、レイクワシントンのすぐそばに住む職場の上司のパーティーにお呼ばれしたので、シアトルで最大の花火を拝ませて頂くことにした。
持ち寄り料理に煮物を作り、お気に入りのワインを持っていざパーティーに参加。上司の家には6カ月になる女の子と2歳の女の子がいる。妹の方は人見知りもせず、終始ニコニコご機嫌だった。上の子は始めは恥ずかしそうに周囲の様子を伺っていたが、時間が経つに連れて慣れてきて、お気に入りのキャラクター「アンパンマン」の絵本を見せてくれたり、最近覚えたものまねを披露してくれた。目に入れても痛くないほどかわいいとはこういうことだろうなあと、子ども好きなわたしにとっては至福のひとときだった。
皆が持ち寄った料理をお腹いっぱいに食べ、外も暗くなってきた頃に撮影用のヘリコプターが空を飛んでいる。そろそろ花火の時間だ。花火を見るのは約8年ぶり。用意していた耳栓をセットして、ベランダへ。変にドキドキしながら最初の一発を待ち、「ドーン」とあがった花火を見て、「あれ、意外と大丈夫なもんだな」。成長するにつれて花火に対する恐怖心も薄らいでいたのだと自分の成長にちょっと感慨深い思いがした。あまり期待していなかったアメリカの花火が、想像以上にきれいで感動したりと思いがけず満喫した。みんなで「きれいだね~」と言いながら見ていたが、始めは興味津々だった2歳の子は5分ほどで飽きてしまい、花より団子ならぬ花火よりアンパンマン状態になってしまい、母親のスマートフォンで動画鑑賞。2歳のころの私は花火の音を聞くやいなや大泣きをしていた。ようやく花火の美しさを楽しめるようになったこの年まで、ずいぶんと時間がかかったが、人が花火に感動できるようになるのは何歳ごろなのだろうか、などと考えたシアトルで迎える最後の独立記念日だった。
(花火は怖くない/ビーコンヒル)