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没入体験型のデジタル展でゴッホ作品に浸る ファン・ゴッホ:イマーシブ・エクスペリエンス

世界各地で巡回され、アメリカでもすでに170万人を動員している話題の展覧会がついにシアトル上陸! 一般公開に先駆けたメディア・プレビューに行ってきました。

取材・文:本田絢乃

アルルの寝室のインスタレーション実際に中に入って写真撮影することも可能

オランダの画家、フィンセント・ファン・ゴッホの代表作を360度囲まれたプロジェクションマッピングで堪能するという新感覚のアート展が、シアトルのソードー地区でスタートした。パンデミックの影響から会場装置の輸送に問題が生じ、会期が後ろ倒しになるというハプニングに見舞われたが、ようやく10月の開催にこぎ着けた。

展覧会は4つのギャラリーで構成。最初のエリアでは、ゴッホが過ごした生涯を、代表作と共に振り返る。南フランス・アルルで暮らしていた頃の寝室をほぼ実物大で再現したインスタレーションは見逃せない。

最も有名なゴッホ作品のひとつ星月夜のプロジェクションマッピング

最大の見どころとなるのが、次のプロジェクションマッピングのエリアだ。35分ごとにプログラムがループ再生され、入退場はいつでもOK。ゴッホの作品にデジタルならではの動きが加わり、幻想的な情景が映し出される。ビバルディのBGMも相まって、まさに絵画の世界に入り込んだような感覚に。

3つ目のエリアでは、「自画像」、「夜のカフェテラス」といった代表作の塗り絵が用意されており、来場者は用意されたクレヨンで色を塗る。完成したシートを機械でスキャンすると、壁に映し出されるという趣向だ。自分の作品がデジタル・アートの一部になるという参加型のアクティビティーに、大人はもちろん、子どももうれしい気持ちになれるはず。

ゴーグルを着用していざVRの世界へ

最後のエリアはVR体験コーナー。別途5ドル(もしくはVIPチケットを購入)で、芸術家の1日 をテーマにした驚きにあふれる10分間のVR映像が楽しめる。

ゴッホ作品のファンはもちろん、アートやテクノロジーのトレンドに敏感な方にとっても、この年末年始注目の展覧会。開催期間は2022年1月末までなので、お見逃しなく。同じくデジタル・アートの展覧会となるイベント「イマジン・ファン・ゴッホ」が12月にタコマで始まるが、主催会社が違うので間違いのないようご注意を。

Van Gogh: The Immersive Experience
ファン・ゴッホ:イマーシブ・エクスペリエンス

日程:開催中〜2022年1月30日(日)月〜金10am〜7pm、土日 9am〜8pm
場所:1750 Occidental Ave. S., Seattle, WA 98134
料金:一般$41〜、4〜12歳$24.90〜、65歳以上・学生(13〜26歳)$29.90、3歳以下無料
※その他ファミリー・パス、VIPチケットあり。ベビーカーの持ち込み不可
問い合わせ:hello@feverup.com
詳細:https://vangoghexpo.com/seattle

大阪府出身。2021年3月より、夫の赴任によりシアトルへ帯同。東京で約10年、ファッションPRの仕事に従事していた。趣味はカフェ巡り、バレエ鑑賞、アート。