専門家に6つの質問を投げかけ、医療保険について教えてもらいました。いざという時に慌てないため、今こそ理解を深めておきましょう。
ラウリー英世■ベルビューの英世ラウリー保険事務所にて30年以上の経験を有する保険エキスパート。ワシントン州の保険制度に精通し、生命保険・医療保険・健康保険から年金まで各種保険に幅広く対応し、個人からビジネスオーナーまで一人一人に最適なプランを提案する。日本語でも安心して相談できる。
Q1:HMOプランとPPOプランの主な違いは何でしょうか? また、ネットワーク内外の医療機関を受診することによってどのような差が生じるのでしょうか。
HMOプランは、緊急時を除きネットワーク内の病院や医師が利用できます。大手保険会社のHMOプランであれば、主要な病院や医師がネットワーク内に含まれていますが、専門医受診の場合、紹介状が必要なことがあります。
PPOプランは緊急時以外でもネットワーク外の医療機関を利用でき、専門医受診に紹介状は不要な場合が多いです。しかし、ネットワーク外を利用すると費用は高くなります。
ワシントン州の個人向け健康保険では、PPOプランの選択肢はありません。企業向けグループ保険やメディケア・アドバンテージPPOプランがあります。
Q2:急な病気やけがで救急医療を受ける際、想定外の高額請求を防ぐためにどのような点を知っておくと安心ですか?
保険加入時に、契約したプランの免責額、窓口負担額、定率負担額を把握しておくことが重要です。保険契約には年間の自己負担上限額(MOOP)が設定されているため、対象となる医療費については1年で支払う最大額が決まっています。救急時にどこまでカバーされるかも、事前に確認しておくと安心です。
Q3:フリーランスや自営業の人が保険を選ぶ際、会社員と比べてどのような点に気をつけるとよいでしょうか?
ある程度の条件等はありますが、会社員は通常、いつでも企業向けグループ保険に加入できます。一方でフリーランスや自営業の方が個人健康保険に加入するには、年に一度の自由加入期間(11月1日から1月15日)に手続きする必要があります。ただし、ワシントン州に引っ越してきた方、出産、あるいは企業保険の喪失など、生活に大きな変化が生じた際は、60日以内であれば特別加入期間として時期を問わず手続きが可能です。
なお、主に65歳以上の方や特定の障がいのある方は、公的医療保険制度であるメディケアの対象となります。
Q4:アメリカの保険に加入している人が一時帰国中に日本で医療機関を受診した場合、保険は適用されますか。また、自己負担上限額を超えた費用は補償されますか。
契約内容によりますが、多くの医療保険では緊急の場合、アメリカ国外でも保険が適用されます。その際も、契約に基づく免責額や窓口負担額、定率負担額、自己負担限度額などが適用されます。また、対象となる医療費について、保険会社が支払う総額に上限が設けられていない契約が一般的です。ただし、海外での受診がどこまで対象となるかは契約によって異なるため、出国前に保険会社へ確認しておくと安心です。
Q5:処方薬の費用負担を軽減するために、保険以外で利用できる制度やサービスにはどのようなものがありますか。
処方薬は、ジェネリック医薬品(Generic)、優先ブランド医薬品(Preferred Brand)、ブランド医薬品(Brand)、非優先ブランド医薬品(Non-preferred)、スペシャリティ医薬品(Specialty)などに分類されます。
一般的にジェネリック医薬品が最も安いため、医師や薬剤師に相談してみるとよいでしょう。薬局の割引プログラムや製薬会社の支援制度が利用できる場合もありますが、薬の種類や保険契約によって異なります。
Q6:保険料は年々上昇しています。現在のアメリカで、保険料を抑えるためにできる現実的な方法はどのようなものでしょうか。
月々の保険料を下げるには、免責額(Deductible)を高く設定したプランを選ぶ方法があります。また、普段ほとんど医療機関を利用しない場合は、利用できる医療機関のネットワーク範囲をある程度限定したプランを選ぶことで、保険料を抑えられることがあります。


















