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話題の筋膜リリースで体のメンテナンス〜美ボディーをつくるトレーニング

シアトル地域レドモンドを拠点に活躍するプライベート・トレーナーの島田耕太さんが、自宅でできるトレーニング法を解説します。

美ボディーをつくるトレーニング

話題の筋膜リリースで体のメンテナンス

筋膜リリースのエクササイズは、すっかり人気が定着しているようですね。筋膜とは、筋肉を包み込んでいる膜のこと。長時間動かない、あるいは偏りのある動きが続くと疲労がたまり、筋肉と同時に筋膜も硬くなる傾向にあります。また、筋膜は粘着性があり、リリースしないまま放置しておくと、他の筋肉や内臓に接着して動きにくい状態が出てきます。もちろん、体を動かしたり、食生活を見直したりすることも必要なのですが、筋膜リリースにはフォームローリングがおすすめです。体も車と同じで、メンテナンスが大切。マッサージや整体に通うのも効果的ですが、なかなか時間がないという方は、家でもできるフォームローリングで筋肉ごとほぐしましょう。

アスリートでも競技や練習以外は常に動いているわけではありません。動かない時間が増えれば筋肉や筋膜はその状態で硬くなり、また一定方向の動きに偏れば、骨格のずれやけがにつながることもあります。一定方向の動きの例には、バットやクラブ、ラケットを振る、ボールを投げる、ボールを蹴るなどが挙げられます。アスリートはストレッチやマッサージ、フォームローリングを日常的に行っています。スポーツ以外でも、仕事や車の運転、ガーデニングで座る、立つ、かがむなどの姿勢が続くと、腸腰筋、内転筋といった股関節と腰をつなぐ筋肉、または背骨を支える脊柱起立筋などが筋膜を含めて硬くなってしまいます。今は何も感じていなくても、年月が経つと少しずつ筋肉の伸縮に影響が出てきます。立つ時の重心のかけ方、カバンの持ち方、階段の昇降などにおいても、個々のクセや足の運び方があるため、動きに偏りが生じます。

フォームローラーを活用

今回紹介するフォームローリングはフォームローラーを使って行います。背骨周り、お尻、足首の筋肉を鍛え、筋膜をリリースしていきます。フォームローラーにはいくつか種類があります。ひとつは長さです。個人的には短いほうが使い勝手が良いと感じています。次に強度。長さよりも重要な部分だと思います。筋膜が硬く、痛みを感じる場合、体が委縮して筋膜がリリースできない状態になってしまい、あまり効果がありません。まずは強度の低いフォームローラーから試すと良いでしょう。大抵は白、青、黒の順に強度が上がっていきます。
また、ボコボコした形状や振動モーター付きだと、より刺激を与えられます。

もし、フォームローラーがない場合は、きつく巻いたバスタオルで代用できます。強度を上げたい方は、間にテニスや野球のボール、缶、麺棒、水筒など、硬い物を挟んで丸めても良いでしょう。

今月のトレーニング

STEP 1
背骨周りの筋膜リリース
1、2分

写真クレジットKota Shimada

横にしてフォームローラーを置き、その上に仰向けになります。足の力を使ってフォームローラーの上を背骨が上下するように動きます。ゆっくりと深呼吸をしながら動作を繰り返しましょう。

STEP 2
お尻の筋膜リリース
左右各1、2分

写真クレジットKota Shimada

横にしてフォームローラーを置いてその上に座り、右足を左ももの上に組みます。腕と足の力を利用し、前後に体を動かします。リリースするのは右側のお尻の筋膜です。もし、体が硬くて足をしっかり組めなくても大丈夫。左側も同じように行ってください。

STEP 3
足首の筋膜リリース
左右各1、2分

写真クレジットKota Shimada

横にしてフォームローラーを置き、長座になります。右足は膝を伸ばしたままフォームローラーの上に、左足は膝を伸ばしたまま右足のすねの上にのせ、圧力をかけます。足首周りが硬い方は無理のない範囲でOK。腕の力を使い、体を前後に動かします。膝下まで少しずつ、フォームローラーをずらしていきます。反対の足も同様に行いましょう。

※健康上の不安がある場合は、必ず医師に相談のうえ行うようにしてください。

※同記事は、インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、フィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う島田耕太さんが、資料や経験を元に執筆したものです。

Mastering Body Institute

9123 151st Ave. NE., Redmond, WA 98052 ☎571-235-8580 lifecultivation@gmail.com www.masteringbodyinstitute.com

島田耕太
シアトル地域レドモンドを拠点とするプライベート・トレーナー。インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、1998年より個人、グループ、企業に向けてフィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う。