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日米における女性の社会進出の推進

JASSW(日米協会)とシアトル日本商工会(春秋会)主催による、女性の社会進出に関する特別シンポジウム「Employment of Women in the U.S and Japan」が9月21日(水)、ベルビュー市役所で開催された。当イベントではプレジデンシャル・ファイナンシャル・インク、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、マイクロソフト、東レコンポジットと名だたる企業・団体から5名のビジネスリーダーを迎え、日米両国が抱える女性の雇用問題についての講演およびパネルディスカッションを行った。

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女性がキャリアと家庭を両立させることは、果たして可能なのだろうか。働く女性ならば誰もが一度は頭を悩ませたことがあるトピックかもしれない。企業や社会における女性の役割が重要視されるようになって久しいが、女性を取り巻く雇用環境にはいまだ数多くの課題が立ちはだかっている。たとえば出産などの家庭の事情によって一旦キャリアのストップを余儀なくされた女性が、ふたたび同じポジションで社会復帰することは、現状では多くの場合において難しい。パネリストのひとりであるマーガレット・アラカワ氏(マイクロソフト・ウィンドウズ・デバイスマーケティング本部長)は「私は出産で休職した際に、何がなんでも仕事に戻ってきたいという強い思いを会社に伝えた。復帰プランを書面にして上司に渡した」と語り、自分の意志を外部に表明して行動し続けることが大切だと述べた。

日米両国に言える傾向として、社会の中で女性が自分のキャリアを強く主日米における女性の社会進出の推進張することは時として歓迎されない。女性の役割は男性を支えることであってリーダーシップを取ることではないと考える人もいる。各パネリストはそれぞれ自身の経験を交えながら「それでも世界は少しずつ変わってきている。周りに流されず、自分が働く女性のパイオニアとなる気持ちでいてほしい」と語り、今後のさらなる女性の社会進出を後押しした。

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シンポジウム終了後は出席者同士のためのネットワーキングレセプションが行われ、ビジネスパーソンにとって有意義なイベントとなった。日米協会はビジネス・ラウンドテーブルのイベントを定期的に開催している。

取材・文・写真:小村侑子