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お茶の保存法

お茶の試飲販売などをしていると、お客様からお茶の保存方法について質問されることがよくあります。特に多いのは「冷蔵庫にいれるべき?」という質問です。多くの場合、答えは「YES」です。
お茶の劣化の原因は主に酸化です。低温で保管すると酸化のスピードを抑えることができるため、鮮度を長く保てます。僕の会社、スギモトアメリカの大型冷蔵庫では、商品は常に摂氏5度で保管されており、本社(杉本製茶)ではお茶をマイナス5度の冷凍室で保管しています。そうすることで、1年先、2年先でも変わらぬおいしさを楽しむことができるのです。

摂氏5度で商品を保管しているスギモトアメリカの大型冷蔵庫
摂氏5度で商品を保管しているスギモトアメリカの大型冷蔵庫

ご家庭でお茶を保管する場合は、まず自分がどれくらいの頻度でお茶を飲むか考えてみてください。1カ月以内で飲みきれる量は、密封して常温(30度以下)で保管して大丈夫です(冷蔵庫に保管できればなお良し)。お茶は常温でも1カ月程度ならおいしく飲めます。1カ月で使い切れない量は、できるだけ空気に触れないよう密封し、冷蔵庫に保管してください。そうすることで、1カ月後にまたフレッシュな香りを楽しめます。
ひとつだけ注意点があります。冒頭で冷蔵庫で保管するのは「多くの場合」でYESと書きましたが、例外があります。お茶は空気中から臭いを吸収するため、冷蔵庫内に強い臭いがある場合は、それを避ける方が賢明です。冷蔵庫か冷凍庫のどちらか、他の食品などによる臭いの少ない方を選んでください。
まだまだ暑い夏が続きます。30度以上の場所におけば、お茶はすぐに変色し、香りも悪くなってしまいます。保存方法を間違えれば、せっかく買ったお茶も、飲む前に鮮度を失ってしまいます。日本でお茶農家さんが心を込めて作ったお茶。保存方法に気を付けて、最後の一杯までおいしく飲んでいただきたいと思います。

[ホッとなお茶話]