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ダイニング・ドッグカフェ&ベーカリー

取材・文・写真:越宮照代

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ドロシーさんが料理を出す間お行儀よく待つ

飼い主は見ているだけの レストラン
エドモンズにある犬専門のカフェ、ダイニング・ドッグカフェ&ベーカリー(The Dining Dog Cafe & Bakery)は、犬だけのために用意されたコース料 理が出されるというユニークな店。昨年末、シアトル・ベルビュー地域を中心に集まる愛犬家グループ「ワン友会」が、同店で忘年会を開催するというの で、同行させてもらった。
店の入り口を入ると普通のカフェのようにショーケースがあり、見ただけではそれが犬用とはわからないおいしそうなクッキーやケーキが並んでいる。いずれも同店のホームメイドで、安心して犬に与えられるものばかりだ。
パステルピンクを基調にした店内は、白いテーブルクロスがかけられたテーブルがずらりと並んで、resize0391-min 普通のレストランと変わりはない。リラックスしたBGMが流れる中、飼い主と犬は同じテーブルにつくが、人間には料理は出されない。いわば通常と逆の構図なのがどこか可笑しい。犬は、椅子に上がる のはもちろんのことテーブルに上がるのもOKなのだ。常連客の一匹「アキラ」くんは、すでにテーブルの上に座り込んでいる。他の犬たちも、奥のキッ チンから流れてくるいい匂いでそわそわ落ち着かず、中には耐え切れずに「わんわん」と吠えるお客さんも。

resize0394-min 犬好き、料理好きが高じて犬専門カフェを
オーナーのドロシー・ムーアさんは犬のグルーマーでもあり、13年ものレストランのウエイトレス経験の持ち主、そして料理好きということで、好きな ことを組み合わせて犬用のカフェを思い付いたのだそうだ。同店をオープンしたのは2005年。以来、犬の愛好家のパーティーやミートアップに使われる ことが多く、ケータリングも受け付けていて、いまや犬関連のイベントでドロシーさんのことを知らない人はいないくらい有名。「ビジネス目的よりも、 楽しいからやっているのよ!」と言うドロシーさん。サンタの衣装を着て、トレーを片手に犬のお客さんに料理をサーブして回る姿は、とても楽しそう だった。

4コースメニューを10分以内で食べるお客たち
この日参加したのは約10匹の犬とその飼い主たち。ダイニングルームのテーブル1つに付き2匹の犬と飼い主が座るが、席の組み合わせは、飼い主たちと ドロシーさんが犬同士の相性を考慮して決めるのだそうだ。意外な苦労があるものだ。
resize0393-min いよいよディナーの開始。まず最初にドロシーさんから、コースメニューの説明があり、最初にベーコン入りカクテル、次にターキードッグのアペタイ ザー、ピザバイト、デザートというコース。金のカップに入ってうやうやしく最初の料理が出てきたが、手間をかけて作った料理も犬にかかっては「味 わって食べる」というコンセプトはないらしく、一瞬で胃袋に消えてしまい、最後のテーブルに配られたころには最初のテーブルでは食べ終わっている、 という速さ。それなのにドロシーさんは気を悪くする様子もなく、ひとつひとつのテーブルでお客さんに話しかけている。
食欲旺盛な犬たちもさすがにデザートの後はおなかいっぱいになったらしく、すっかり落ち着き、最後には全員お土産までもらって、ご機嫌で岐路についた。
同店では祝日や祭日には特別イベントを開催することがあるので、バレンタインデーの前に問い合わせてみてはいかが?

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ドロシーさん中央を囲むワン友会のみなさん

 

The Dining Dog Cafe & Bakery
9635 Firdale Ave., Edmonds, WA
425-314-4612
営業時間:木~金3pm6pm / 12pm5pm
Facebook : www.facebook.com/The-Dining-Dog-204995289518604/