アメリカ人のマイケルと遠距離恋愛を経て国際結婚に至り、シアトルで新生活を始めた日本人のよっぴー。自らの経験を通して楽しかったことや学んだこと、思いもよらないカルチャーショックなどを振り返ります。
日系アメリカ人の夫との暮らし
マイケルは、仕事の関係でアメリカに暮らしていた日本人の両親の元、アラスカ州で生まれ育った日系アメリカ人です。そのため、家族とは日本語で話し、中学卒業までは補習校に通っていました。日本には学生時代に1年ほどしか暮らしたことがないものの、読み書きは問題なく、流暢な日本語を話すのでびっくりします。マイケルと私は国際結婚ではありますが、文化的背景が共通するという意味では日本人同士の結婚とさほど変わりません。
和食好きなマイケルは朝から納豆に味噌汁、卵かけご飯。アメリカの卵はサルモネラ菌による食中毒のリスクがあるため、殻に熱湯をかけることもありますが、効果があるかは謎です。シアトルは日本やアジアの食材が豊富で、恵まれた環境にはありがたさを感じます。買い物は宇和島屋やセントラル・マーケットほか、刺身を求めてエドモンズのクズマズ・フィッシュ・マーケットまで行くことも。おいしいもののためなら労をいとわないマイケルの行動力には驚かされることがあります。釣りや潮干狩り、松茸狩りなど、遠出のアクティビティーも張り切って取りかかります。以前、餅つきがしたいと唐突に思い付いた際は、ヒノキの切り株を譲り受け、ノミやドリル、チェーンソーなどで杵と臼を自作したこともありました。4年目を迎えた今年の正月も、餅つきに大活躍でした。
そんなマイケルですが、アメリカ人らしいなと感じる側面も。大のジム好きで、肩に担げるほど大袋のプロテインを常にストック。コロナ禍でジムが閉鎖されている今は、狭いワンルームの隅で筋トレに励んでいます。同僚にも知られており、職場では筋肉マニアとして認知されているようです。聞いた話では、繁忙期のある日、ぐったりと疲れ切ったチーム・メンバーのことは意にも介さず、仕事終わりに「あぁ〜疲れた。ジム行きたい!」と叫びながら帰っていき、周囲を驚愕させたことがあるようです。
ジムが閉鎖されたばかりの頃は、ダンベルの代わりに米袋を使い涙ぐましい努力をしていたマイケルも、今では筋トレグッズを集め、ケトルベルにアブローラー、トレーニングチューブなどを活用するように。一心不乱に鍛えるマイケルの隣で、完全に運動不足に陥っている私も見習わなくてはと思いつつ、今のところはまだ踏み込めずにいます。