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丁寧に生きる

今回のテーマ

徳の積み重ねがチャンスにつながる

見えない言葉を添えると、その場や物にまでエネルギーが充満します。そうして徳を積み重ねていけば、いつかは自分の元に戻って来る。ほんの少しの思いやりを心がけて生きることで、大きなチャンスをつかめるのです。

シアトルの皆さん、こんにちは。日本では、天皇陛下即位を宣明する即位礼正殿(せいでん)の儀が行われました。驚くことに、その前日までは大変な豪雨で、天気もすっきりしなかったのですが、まるでその日に合わせたかのように快晴でした。外を歩く人も車も少なく、きっと多くの国民がテレビの前に座り、お祝いしているのだろうと思いました。日本全国、厳かで静かな1日となりました。

海外メディアも多数訪れていましたが、記者の関心は古き日本、祭典の内容にあったようです。特に皇后陛下の十二単に注目が集まりました。ちゃんと順に整えて重ねないと首を圧迫して倒れるのだそうですよ。

昔の人は現代社会の生活より時間がありましたし、時間をかけなければ成し得ないことが多く、無駄のように手間をかけてきたのだろうと想像できます。たとえば、洗濯機はないわけですから、必然的に手洗いになるわけです。そういうあれこれが便利になっていき、ますます簡素化が重視されるようになるのは当然なのですが、一見無駄な時間を積み重ねて、物事を味わうことも必要な気がします。

タオルをきれいに四隅そろえて積み重ねるとして、ひとつひとつを整えて畳んだら山も大きくなるでしょうし、手を抜いたら倒れやすい山になります。丁寧に生きることを忙しい日々の中であえて意識して、手間暇かけてみてください。自分の大切なことが見えてくるはずです。また、ラッキーな出来事が舞い込みやすくもなります。今回お伝えしたかったのは、そういうことです。

ちょっとした心がけを日々続けて丁寧に生きてみると、エネルギーの流れが変わります。たとえば、人にコーヒーを出すとき、何も考えないで出すのではなく、心でひと言「これで1日、元気が出ますように」、「癒されますように」などと唱えるだけで、そのコーヒーの威力が増します。私が心理学を学んだ学校では、新入生を迎えるための体験会を準備する際、先に学んだ私たち生徒は「楽しい時間が過ごせますように」と祈りながら資料を各席に丁寧に置いていました。そんな教室の空気はとてもワクワクした気持ちで満ちていて、不思議とパワーを感じるものです。まるで、そこに大きなエネルギーが渦巻いているようです。

同じ行動をするにも、ひと言、自分のハートを添える。添えられた相手は、知らないうちに気持ちの良いパワーをもらう。それだけで、実はひとつ徳を積んでいることになります。その積み重ねが、いつか必ず自分の元に返って来ます。美しい言葉や人への思いやりを習慣化していくと、自分自身の言葉で魂まで磨かれ、自分の心のモチベーションにもつながります。皆さんの心の言葉を添える場面は、どこでしょう。会社? 家庭? 学校? まずは身近な場所で、ちょっとやってみてください。

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通称みやこ。1967年生まれ。三重県出身、九鬼水軍の子孫。『13の性格』著者。オリジナルの人間学「13導」を用いて、「みんな違ってみんないい」をモットーに資質、才能を伝える。現在は名古屋にオフィスを構え、自称「御用聞き」としてお悩み解決に国内外を飛び回り、若いスポーツ選手や経営者をもチャンスへと導く。最近では、良き日本文化を海外へ広める社会貢献としての活動も行う。自身のお役割は8番の「交流」。リモートによる社員研修や個人セッションをインスタグラム(@miwa_micco)で受け付ける。