SDGsとは「持続可能な開発目標」。環境対策や貧困撲滅、ジェンダー平等などなど、大きな目標はたくさんあるけれど、私にもできることって? サステナブルで豊かなおうち時間を目指すべく「地球に、人に、そして自分に優しく」をテーマに、今気になるモノやコトを紹介!
私自身は東京の外れの立川で生まれ育ったが、両親はどちらも米どころの新潟、南魚沼の出身。その血筋か(?)、毎日のお米はなるべくおいしいものを食べたいと思っている。これまでカリフォルニア米やスーパーで買える日本産米と、いろいろ試したものの、ここしばらくは日本産の特別栽培米、はえぬきにすっかり落ち着いている。
はえぬきは、山形でそれまで主力だったササニシキの後継として1992年秋に本格デビューしたコシヒカリ系のブランド米。しっかりとした弾力があるのが特長で、水分をたっぷり含んだ炊き上がりは、米のひと粒ひと粒が驚くほど大きい。おにぎりにすると本当においしい
利用しているのは、グレート・ライス。山形・庄内地域の農業法人、サンエイファームから直輸入するという玄米を、注文ごとに精米し、ケントから配送してもらえる。ほかと比較しても、格段にフレッシュなためか、とにかく炊きたてのツヤがすごい。こんなお米を日本から遠く離れたアメリカで食べられるようになったのだから、ありがたいことこのうえない。1年半前にオープンしたグレート・ライスは、ヒルマン理恵さんが創業。娘はなんと、NHK紅白歌合戦にも連続出場するガールズ・グループのNiziUのメンバー、NINAさんだそう。日本でのオーディションに合格し(私もネットでちょこちょこ見ていたので、親子だと知ってびっくり!)、その姿に後押しされ開業したとか。
さて、そのはえぬきだが、特別栽培米のほかに有機栽培米もあり、2種類が販売されている。有機は、もちろんオーガニックのこと。では、特別栽培米って何だろう? 特別栽培米とは、農業の自然循環機能を高めることを目的に、節減対象農薬の使用回数と化学肥料の窒素成分量を、それぞれの栽培地域での5割以下にして生産された米のこと。ただし、地域の慣行レベルによるため、同じ特別栽培米と言っても産地ごとに幅があり、必ずしも完全に安全というわけではないようだ。それでも、従来のお米よりも安心して食べられることは確か。こうして調べてみると改めて、米の生産にもサステナブルな取り組みが重要だとわかる。
山形県で生産されている、はえぬき。農林水産省の定めたガイドラインに沿った特別栽培米もある
世界の真水の30~40%を使用し、人為的な温室効果ガス排出の5~10%を占めるという稲作は、自然環境に大きな負荷を与えている。そのため、アメリカの米産業を代表する全国組織、USAライス連合会でも過去40年間、水使用率の削減などさまざまな形で改善に力を入れる。また一方で、特別栽培米のような環境保全型の田んぼがあることは、オタマジャクシやホタル、メダカなどを含む生態系の維持に不可欠とも言われる。
いよいよ、2024年。サステナブルなお米で、いなり寿司でも作ってその幕開けを飾ろうか。
https://greatriceus.com 2022年4月、店舗デザイナーだったヒルマン理恵さんが、山形県鶴岡市のサンエイファームの米をアメリカに広めたいと一念発起し起業。はえぬきのほか、つや姫、雪若丸と、山形県を代表するブランド米を取り扱う。 ■SMART AGRI
「特別栽培米とは? 無農薬との違いや表示ルールなどお米選びのポイントを紹介」https://smartagri-jp.com/food/2948 農業とITに関するメディア、SMART AGRI内のコラム。特別栽培米について、無農薬、減農薬との違いから問題点まで、わかりやすく解説している。このほかにも同サイトで紹介されている、お米を賢く選ぶための心得は必読! ■USAライス連合会
www.usarice-jp.com 1994年にアメリカの米産業の中核団体によって全国的に組織された。「サステナビリティ レポート」では、持続可能な米作りのための活動や成果、目標を、インフォグラムと共に報告する。
■Hanako
「BG無洗米の本当のこと、どこまで知ってる? 世界が注目する『BG無洗米』。環境にも優しいサステナブルフードを取り入れよう!」https://hanako.tokyo/sustainable/147937/#heading-1