SDGsとは「持続可能な開発目標」。環境対策や貧困撲滅、ジェンダー平等などなど、大きな目標はたくさんあるけれど、私にもできることって? サステナブルで豊かなおうち時間を目指すべく「地球に、人に、そして自分に優しく」をテーマに、今気になるモノやコトを紹介!
昨年のこと。クリスマスを間近に控え、ホリデーカードの駆け込みショッピングにと最寄りのホールマークに出向いた。店内は私と同じような人でかなりのにぎわい。カードを持ってレジに並ぶと、レジ横の棚に陳列されたチョコレートが目に入った。シアトル・チョコレートの冬季限定パッケージだ。そのかわいらしさについ手が伸びてしまった。シアトル土産の定番ブランドだが、実は食べたことがなかった。「そう言えば、良いチョコレートって最近食べてないな」なんて思ったが最後、店を出る時には手提げ袋の中にカードが1枚、そしてチョコレートの限定パッケージ2種類が鎮座していた。
これが大正解だった。思わずパケ買いしたそのアソートがとってもおいしかったのだ。特にシャンパン味が良い。少しビターなチョコレートにくるまれたつぶつぶが、舌の上でパチパチパチと弾ける。これまで「やっぱりチョコレートは◯治」なんて、保守的に手を出さずにいてごめんなさい。パッケージデザインもなんだか個性的だし、シアトル・チョコレート・カンパニーってどんな会社なんだろう、と調べてみた。
環境や社会に優しいと近年話題のエシカル・チョコレートは、カカオ生産国の労働環境や自然に配慮した原料調達・製造方法で作られている。もちろん、パッケージも全てリサイクルやコンポスト可能というこだわりよう。何より、女性経営による、女性がより活躍できる社会の達成を目指す企業、というのが印象的だった。実際、パッケージデザインの多くは女性アーティストによるもので、フリーランスのアーティストのサポートになっている。現に、私も気に入ったアーティストをインスタグラムでフォローし、何か作品も欲しいな、なんて考えている。また、純利益の10%が次世代の女子の教育や健康をサポートする団体、ガールズ・インクへの支援に充てられているそう。
女性経営であることを示す「ウーマン・オウンド™」のマークを最近目にする機会が多くなった。「女性経営企業を支援することは、女性が男性と同じ経済的機会を与えられる世界へとつながる」という同社による解説を読み、「なるほどなぁ」と改めて考えさせられた。
■Seattle Chocolate Company
1991年創業。ペルーの小規模農家や西アフリカのレインフォレスト・アライアンス認証農園と協力し、児童労働の防止、男女平等の推進、生産農家のより良い生活環境の実現に努めている。また、持続可能な農法、森林保護、殺虫剤の使用削減に取り組む。2012年には姉妹ブランド、ジェイココも始動。タクウィラにある旗艦店は、ウェブサイトを通じ工場見学の申し込みも可能。
■︎Girls Inc.
1864年、南北戦争後の混乱する社会の中で苦境にあった少女や若い女性のために設立。学校や地域社会と協力し、米国・カナダの350都市、1,500以上の施設で5~18歳の女子を対象に学習サポートや、ライフスキル・トレーニングなどのサービスを提供する。
■︎Woman Owned™
非営利団体の全米女性経営者協会(www.wbenc.org)とウィコネクト・インターナショナル(https://weconnectinternational.org)によって運営される。全米および全世界の女性経営者の成功を促進するため、ウーマン・オウンド™ 認証を行う。認証マークのあるビジネス、商品、サービスは女性によって51%以上所有、運営、管理されていることを示す。
■︎レインフォレスト・アライアンス
www.rainforest-alliance.org/ja
1987年創設の国際非営利団体。社会と市場の力を利用して自然を保護し、途上国の農業生産者の生活を向上させ、持続可能な人と自然の共生を目指す。その認証マークは、森林や生態系の保護、労働環境の向上と生活保障などの厳しい基準を満たした生産者や企業の製品にのみ与えられる。