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ワンマイルウェアかジョージジャーゲか。ゆる〜くSDGsな消費者生活

​SDGsとは「持続可能な開発目標」。環境対策や貧困撲滅、ジェンダー平等などなど、大きな目標はたくさんあるけれど、私にもできることって? サステナブルで豊かなおうち時間を目指すべく「地球に、人に、そして自分に優しく」をテーマに、今気になるモノやコトを紹介!

このところすっかりスエットにハマっている(トレーナーって、いつからスエットって呼ぶようになったんだろう?)。きっかけは数年前、ロサンゼルス近郊にに住む義妹を訪ねた際に夫が「良い」スエットを買ったことだ。レディ・ホワイト・カンパニーというLAブランドのもので、どう「良い」のかと言うと、まずお値段が高かった。あまりスエットを選ぶ機会の多くなかった私には、100ドル超えはなかなかだ。しかし説明を聞いて納得。メイドインUSAにこだわり、米国産のコットンを使用し、素材の編立から縫製までをLA本社から10マイル内にある家族経営の工場で行っていると言うではないか。また、デザインにも凝っていて、リブ部分は「びよーん」と伸びてこないように2種類の編み方が採用されている。とりあえずと試着した夫は、「気持ちが良い」とひと言。彼がそう言う時は本当に気に入っているのだ。なかなか服を買わない人だから、高くても気に入ったのなら買えば良いじゃないかと購入した。

SKUのスーピマスエットシャツ現在ウィメンズは販売終了なんと左記の原稿執筆直後に2日間限定半額セールになったLSGのウィノナオーガニックテリースエットシャツ通常価格$89とベックオーガニックテリースエットパンツ同$99あっという間に届いてクローゼットに仲間入り胸元のシンプルなロゴがかわいいリーバイス®RED TAB™のスエットシャツ$6950

それがうらやましかったのである。触発されて自分も「良い」スエットが着てみたくなっちゃったんだもの。帰宅後、前から気になっていたセーブ・カーキ・ユナイテッドのスエットがセールになっていたのを良いことに、ポチっとしてしまった。そしたらば……なんとも気持ち良ーい! こちらも米国産の最高級スーピマ・コットンを使っており、表面がすべすべで柔らかく軽い。何より着心地が良い。パンデミックでおうち時間が増えた昨年からは、穴が開きそうなほどひたすら着倒している。おかげで最近、スエットが気になって仕方がない。

本当はこちらが欲しかったが売り切れセール対象外だったLSGウィノナオーガニックテリースエットシャツカラーブロック価格同上とケリーオーガニックテリーショーツ$79LSGのデザインは日差しの強いサンフランシスコのブランドらしくいつも底抜けにポップでカラフルだ Photo Courtesy of Lisa Says Gah

少し前に発売されたリーバイスのオーガニック・コットン・ラウンジウェア(要はスエット上下)。ウェブ・ショップ上でおしゃれなお姉さんたちがおしゃれっぽく部屋着として着こなしていて、「ちょっと上着を羽織ればお出かけもできちゃうわよ!」的なことが書いてあったので、つい買ってしまった。しかも普段は選ばないターコイズブルー。Zoomで友人に、念のため「おしゃれワンマイルウェアのつもりで」と説明したら、「休日のお父さんのジャージ上下みたい」と言われてしまった。とてつもなく無念だった(それでも気に入っているけれど)。ちなみに、ちょっとその辺(1マイル圏内)までの外出もできるようなこぎれいな部屋着を最近はワンマイルウェアと呼ぶらしい。日本人ならワンキロウェアと言いたいところだが。とにかくジョージジャーゲ(ジャージ上下)とは別物なのだ。そして今は性懲りもなくリサ・セズ・ガー(以下LSG)のラウンジウェアの購入を目論んでいる。だってこんなご時世、「気持ちの良い生活」は大切なこと。とはいえ、買い過ぎは地球にもお財布にもサステナブルじゃないから、本当に必要なものをじっくり検討しなければならない。しかしセール・シーズンに突入しようとしている。危険だ……危険過ぎる。

 

■Lady White Co.
https://ladywhiteco.com
2015年、LAのジーンズ・ブランドから独立したフィリップ・プロイスさんが、日本の高品質なカットソーなどに刺激を受け立ち上げたブランド。Tシャツやスエットをメインに、伝統的なアメリカ的美観を独自に再構築した製品をそろえる。

■Save Khaki United(S.K.U.)
https://savekhaki.com
2006年にニューヨークで設立。「デニムばかりがもてはやされている中でカーキ(チノパン)を救いたかった」というのがブランド名の由来。メイドインUSAで作り上げる、流行にとらわれない大人のための上質なベージックウェアを提案する。

■Levi Strauss & Co.
www.levi.com
ゴールドラッシュ期の1853年、サンフランシスコにてドイツ出身ユダヤ人移民のリーバイ・ストラウス氏が創業。金鉱労働者向けに作られたワークパンツは現在のジーンズの元祖だ。近年、独自のウォーターレス製法などサステナブルな生産に力を入れている。

■Lisa Says Gah
https://lisasaysgah.com
リサ・ブーラーさんが2014年にサンフランシスコで立ち上げたオンライン・セレクトショップ。アンチ・ファストファッションを掲げ、商品から包装資材に至るまで環境に配慮し、またハンドメイドや倫理的な雇用による女性職人のサポートを目標とする。

加藤 瞳
東京都出身。早稲田大学第一文学部卒。ニューヨーク市立大学シネマ&メディア・スタディーズ修士。2011年、元バリスタの経歴が縁でシアトルへ。北米報知社編集部員を経て、現在はフリーランスライターとして活動中。シアトルからフェリー圏内に在住。特技は編み物と社交ダンス。服と写真、コーヒー、本が好き。