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代表候補たちに聞くW杯への意気込み

 

 

W 杯本大会出場の国と地域それぞれ、代表選手が公表されるのは 1 カ月前。ただし、すでに国際大会、親善試合は行われており、チームの核となる選手たちは一定数います。代表入りが確実視される地元シアトル・サウンダースFC 所属のスターたちにインタビューし、心境を語ってもらいました。

🇺🇸アメリカ代表候補 ジョーダン・モリス選手

ゴールの瞬間は最高の気持ち良さ

©Charis Wilson / Sounders FC Communications


ジョーダン・モリス■1994年、マーサー・アイランド生まれ。幼少期はサウンダースのアカデミーにも所属。スタンフォード大学を経て、サウンダースでプロキャリアを開始以降、米プロサッカーリーグであるMLSの顔として活躍する。アメリカ代表試合は40以上。主なポジションはフォワード。


W杯はサッカー選手の夢の大舞台。私自身、幼い頃にサッカーを始めてからずっと憧れを抱いてきました。代表入りを目指して毎日、家の庭やグラウンドで練習を続けてきたので、アメリカ代表として予選を勝ち抜き、W 杯本大会出場権を得られた時の感動は忘れられません。本選出場メンバー選考はまだ先ですが、もし選ばれたら自分の今までの全てを懸けて臨む覚悟です。

世界一を決める戦いということで、どのチームにも警戒はしています。特にアメリカ代表と同じグループ Bで当たるイングランド、イラン、ウェールズの動向は注視しているところです。選手では、アルゼンチンのリオネル・メッシ選手が、私にとってのスーパースター。サッカーに打ち込んでいた学生時代から常に最前線に立つ、押しも押されもしない世界ナンバーワンの実力者です。今大会で勝ち進むとアメリカ代表との対戦もあり得るので、そうなれば面白いですね。

試合中にボールを追いかけるモリス選手

© Jane Gershovich / Sounders FC Communications

アメリカ代表のチームはこの大会を2つのフェーズに分けて考えています。1つ目はグループリーグの突破。それを達成できたら、2つ目としてトーナメントを勝ち上がっていくこと。先の大きなゴールにとらわれ過ぎず、目の前の一戦一戦にベストを尽くしていけば、優勝も決して夢物語ではないと考えます。

2026 年大会はアメリカ・カナダ・メキシコでの共同開催が決まっています。前回のロシア大会でアメリカ代表は惜しくも本選出場を逃してしまい、自分としても母国のいない大会となって悔しい思いをしました。次大会のホスト国が今大会の本選出場を決めたことは大きいと感じています。国民の皆さん、そして世界中のサッカーファンの皆さんに、アメリカ代表のプレーを見てもらえることをうれしく思っています。

勝ち進んでアメリカ代表の活躍が話題に上れば、これまでサッカーに興味がなかった層も取り込み、アメリカでのサッカー人気が上がってくるのではないでしょうか。とにかく、メンバーに選ばれたら、どんな形であれ全力を尽くしたいです。

ドリブルで相手を抜こうと果敢に攻める

©Sounders FC Communications

🇨🇲カメルーン代表候補 ヌウハウ・トロ選手

2019年シーズンにサウンダースはプレーオフ優勝祝勝会で喜ぶトロ選手

©Mike Fiechtner/ Seattle Sounders FC


ヌウハウ・トロ■ 1997年、カメルーン・デュアラ生まれ。2015年に母国のクラブ、レインボー・バメンダでプロキャリアをスタートし、翌年にサウンダース加入。同チームの主力選手であり、カメルーン代表としても9月初旬時点で15試合に出場済み。主なポジションはレフトバック。


カメルーン代表として出られたら、このカタール大会が私にとって人生初の W 杯となります。大会は 4 年に1 度しかなく、カメルーン代表の本選出場自体、毎回のことではありません。実際、前回のロシア大会ではアフリカ大陸予選で敗退しています。カメルーン人として落胆したことを思い出します。

けがなど、どんなアクシデントに見舞われるかもわからず、代表メンバー入りを当たり前だとは思っていません。もし出場できたら、ネイマール・ジュニア選手などスーパースターがそろう同じGグループのブラジルとの対戦は楽しみです。同じ土俵に立って自分たちのプレーをすれば、強豪相手でも互角に戦えると信じています。

強靭な身体を用いたディフェンスがトロ選手の強み

©Lindsey Wasson / Sounders FC Communication

また、ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド選手、アルゼンチン代表のリオネル・メッシ選手は、トップ・オブ・トップとして十数年にわたり世界中のサッカーファンを魅了してきました。そんなふたりがどんな活躍をするのか、プロサッカー選手としてだけでなく、いちサッカーファンとしても気になります。

カメルーンは本選出場チームの中で注目度は高くありません。それは私も自覚しています。多くの人は、ヨーロッパや南米の W 杯常連組が優勝を争うと予想していることでしょう。しかし、カメルーン代表も侮れません。若手、ベテラン、そしてヨーロッパで生まれ育ったプレーヤーもいて、とてもバランスの良いチームとなっています。

アフリカはフィジカルだけと言われがちですが、最近はスキルや戦術なども世界のトップレベルに追い付いてきていると感じます。2014 年ブラジル大会では、本選に進んだもののグループリーグで惨敗しました。その結果を超えるのが最初の目標です。もちろん、優勝予想はカメルーンで!

試合中にロングパスを出す©Jane Gershovich Sounders FC Communications

読者の皆さんの中には日本やアメリカの代表チームを応援している人が多いことでしょう。アメリカ代表選手には、サウンダースのチームメイトであるジョーダン(モリス)やクリスティアン(ロールダン)も選ばれる可能性があります。ふたりは優秀なプレーヤーというだけでなく、人 柄もフレンドリーで申し分なし。ぜひ応援してください。どれか 1チームを選ばないと応援できないというわけでもないので、カメルーン代表の応援もよろしくお願いします。4 年に 1 度の大イベントをみんなで一緒に楽しみましょう!