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歴史ある洞窟住居が並ぶ魅惑の街、マテーラ(イタリア・バジリカータ州)

巨大な岩塊を掘って造られたサンタマリアデイドリス教会

迷路のような石造りの路地に、古びた教会、無骨な洞窟住居……。歴史を感じさせるこの街で、ひと味違ったイタリアを満喫しました。

洞窟住居が魅せる退廃美

華々しく発展した文化、壮麗な歴史的建造物、彩り豊かな大自然。イタリアと言えば、そのようなイメージが思い浮かぶかもしれない。しかしながら、イタリアの華麗な一面から距離を置くのが、南部に位置するバジリカータ州マテーラだ。旧市街に広がるのは、独特の不気味さと寂しさを感じさせる洞窟住居「サッシ」。石炭岩でできたこの住居群は、中世の時代に東方のイスラム勢力から逃れ住み着いたキリスト教の修道士が、渓谷の崖や斜面をくり抜いて造ったものだと言われている。その後長らく小作農民の住居とされ、南イタリアの「貧困の象徴」とさえ呼ばれていたが、価値が見直され1993年には世界遺産にも登録。まるで廃墟のような佇まいが醸し出す奥ゆかしい雰囲気に圧倒される。

高低差が激しいマテーラには絶景スポット多数洞窟住居に埋め尽くされた街並みはライトアップした夜も幻想的

マテーラにはいくつもの岩窟教会が点在する。たとえば、サンタ・マリア・デ・イドリス教会は暗くひんやりとした内部に入ると、いかにも洞窟といった無骨な造りに驚く。天井は低く、床はでこぼこ。壁に描かれたフレスコ画は古く色あせている。しかしながら、貧しい生活の中で祈りを捧げるためだけに造られたその空間からは、身の引き締まるような神聖な空気と、昔そこに生きた人々の確かな信仰心が感じられる。内部での写真撮影は禁止されているため、この不思議な異空間はぜひ自身で訪れて体感して欲しい。

バジリカータ州のご当地パスタ

チーマディラパとアンチョビのオレッキエッテ

イタリアで食べられるパスタは多種多様。ご当地パスタを味わうこともイタリアを旅する醍醐味だ。マテーラの街があるバジリカータ州の代表的なパスタ「オレッキエッテ」に挑戦した。 「オレッキ」とは、イタリア語で耳という意味を持つ。もちもちとした食感が特徴的なオレッキエッテは、耳たぶ型のショートパスタのこと。菜の花に似たイタリア野菜、チーマディラパとアンチョビのオレッキエッテは、ニンニクの風味が効いたオリーブオイル・ベースのソースがパスタによく絡まり相性抜群。香り高いアンチョビとやや苦味のあるチーマディラパが入ることで、ソースの風味がさらに増している。イタリア自慢の食材が詰まった逸品に、身も心も満たされた。

サッシのホテルに宿泊まるで隠れ家にいるような気分で大興奮

朽ちた街でしかなかったマテーラも、2019年には欧州文化首都に選ばれ注目を集めているが、他の主要都市と比べ観光客はまだまだ少ない。イタリアの新名所で、自分だけの体験を探しに行ってみてはいかがだろう。 主要な観光地は行き尽くしたという方や、隠れたイタリアの魅力を発掘したいという方におすすめの穴場だ。

シアトからの行き方

ローマやミラノ経由でプーリア州都バーリへ移動。バーリ・ノルド駅から私鉄FAL線に乗り、約1時間半でマテーラ中央駅に到着する。マテーラ中央駅からサッシのある旧市街まではバスが出ていないので、徒歩もしくはタクシーを利用しよう。