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元ドルフィンズQB ダン・マリーノの赤ワイン

去年、ワシントン州出身の元ニューイングランド・ペイトリオッツのクォーターバック(QB)ドリュー・ブレッドソーがワイナリーを経営しているという話を紹介しました。実はもう一人、有名な元NFL選手がワシントン州でワインを作っています。1999年までマイアミ・ドルフィンズのQBを務め、2005年に殿堂入りを果たしたダン・マリーノです。現役引退時にはタッチダウンパス成功回数やパスヤード数など、QBの主な最多記録を総なめにしていた選手です。

リリースパーティでファンと談笑するダン・マリーノ
リリースパーティでファンと談笑するダンマリーノ左

パスを投げるのが仕事だった元QBらしく、ワイナリーの名前はPassing Time。ウドゥンビルの小さな醸造施設で州東部のワラワラ・バレー、レッド・マウンテン、ホース・ヘブン・ヒルズのブドウを使った3種類のカベルネ・ソーヴィニヨンを造っています。テイスティングルームはなく、毎年春にリリースされる新ヴィンテージをオンラインで予約すれば購入可能。それ以外は在庫が残っていれば購入でき、いずれもワイナリーまで取りに行くか、自宅へ発送してもらうことになります。

3月25日にはリリースパーティが行われ、この日から受け取り可能になった2014年ヴィンテージと、まだ樽入りの2015年ヴィンテージを試飲させてもらえました。ワインの味よりも、フットボールの縫い目のデザインになった貯蔵室のドアや、マリーノの母校ピッツバーグ大学のロゴがペイントされた空調ダクトに気を取られていましたが、そこでマリーノ自身の姿を見つけた時はさすがに驚きました。自身のワイナリーとはいえ、はるばるマイアミからウドゥンビルまで駆けつけていたとは…。

出身も大学もピッツバーグ、プロでは17年間マイアミでプレーした選手がなぜ、ワシントン州でワインを作ることになったのか? そのきっかけを作ったのは、現役時代にマリーノの控えを務めたヤキマ生まれ、ワシントン大学出身のQBデイモン・ヒュアードです。マリーノの自宅のワインセラーで多数のワシントン州産ワインを目にしたヒュアードは、それからワインに興味を持ち始め、将来一緒に造ろうという話へと発展したそうです。2012年にはワイン職人を雇ってワイナリーの共同オーナーとなり、3年後に初ヴィンテージが完成。ワイン専門誌で高評価を得ています。

現在発売中の2014年ヴィンテージは750ミリリットルのボトルが1本75ドルで、最低3本の購入が必要。3リットルのボトルは500ドルと割高ですが、マリーノとヒュアードのサイン入り。アメフトファンなら、2015年ヴィンテージを予約購入して、本人たちと直接話せる来春のリリースパーティで受け取るのがおすすめです。

[スポーツウォッチング]