シーホークスのオフシーズンも残りわずかとなり、8月9日にはプレシーズン戦、7月26日にはいよいよトレーニング・キャンプが始まります。レントンにあるチームの練習施設で行われる合同練習はファンも見学可能で大人気。シーフェアと並ぶシアトルの夏の風物詩になっています。
6月中旬に発売されたトレーニング・キャンプのチケットはあっという間に全13日分が完売。チケットを逃してしまった人はチーム公式サイトの空席待ちリストに登録するしかありませんが、私は昨年、空席待ちで見ることができたので、チャンスはあります。100人近くの選手が一斉にウォームアップする光景は圧巻で、ホウキや大型のゴミ箱を敵に見立てて行うポジション別の練習も興味津々。練習終了後はサインに応じてくれる選手もいるので、ペンはお忘れなく。
今季のチームは驚くほど選手が入れ替わっています。中でも衝撃だったのはチームの顔的存在だったリチャード・シャーマンが解雇され、同地区ライバルのサンフランシスコ・49ersへ移籍してしまったこと。昨季はサイドラインでピート・キャロル監督と言い合う姿がカメラに捉えられ、不仲説が流れていましたが、本当にチームを去ってしまいました。
さらにマイケル・ベネットは昨季の覇者、イーグルスへトレードされ、クリフ・エイブリルは昨季負った首のけがが完治せずに解雇。キャム・チャンセラーはチームに残っていますが、同じく昨季の首のけがが完治せず、このまま引退を余儀なくされる恐れあり。今季が契約最終年のアール・トーマスはチームが契約延長に応じないなら、トレードしてくれとSNSに書き込んでおり、トレーニング・キャンプをボイコットするかもしれません。
その一方で明るいニュースも。ドラフト5巡で指名されたシャキーム・グリフィンは昨季デビューしたシャキール・グリフィンの弟。子どもの頃、切断手術を受けたために左手がないのですが、期待のラインバッカーで、兄弟そろって同じチームでプレイします。また、身長196センチのブランドン・マーシャルが加入し、小粒ぞろいのレシーバー陣の中に長身の標的ができたのは、ラッセル・ウィルソンにとって朗報です。
そのウィルソンは今季も健在ながら、再建期に入ったかのように見えるシーホークス。NFC西地区では昨季地区優勝のロサンゼルス・ラムズが今季も優勢で、シャーマンが加入した49ersも、昨季途中にクオーターバックのジミー・ガロポロが加入し、低迷期を脱出しそうな勢いです。今季も波乱万丈なシーズンになること間違いなし。開幕は9月9日、デンバーでの対ブロンコス戦です。