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今年のメジャー・リーグも中盤戦これから注目の選手&チームは?〜特別レポート

今年のメジャー・リーグも中盤戦これから注目の選手&チームは?

昨年は21年ぶりのポスト・シーズン進出に加え、ワイルド・カード・シリーズに見事勝利したシアトル・マリナーズ。今年はどこまで行けるのか? 今シーズンのメジャー・リーグ観戦のポイントをおさらい!

取材・文:ジェジュン・ジョン
※2023年6月1日時点の情報。

名前を覚えておきたいマリナーズ選手たち

球場の観客を沸かせるプレーで魅せてくれるスーパースターフリオロドリゲス選手とにかく楽しそうに野球をしているように見えるのがこれまた好印象だ

5月31日に行われた対ヤンキース戦は投手戦となり、9回まで両者点が入らず10回にタイブレークに突入。10回裏にマリナーズのカル・ラレイ捕手(#29)のサヨナラ・ヒットでマリナーズが見事勝利を収めた。そんな名勝負となった試合から、今季に活躍するマリナーズ選手たちをピックアップして解説しよう。

タイ・フランス(#23)
打撃が売りの中堅一塁手はメジャー歴6年の28歳。通算打率は2割7分超えと一流の成績だ。今年もほぼ全試合に出場し、チームをオフェンス面で引っ張っている。このヤンキース戦でも、よもやホームランという力強い打球が。シーズン後半で打率3割近くとなれば、チームも乗ってくるだろう。

J・P・クローフォード(#3)
強肩の遊撃手。チームの中でも一、二を争う陽気なキャラクターの持ち主で、盛り上げ役となっている。選球眼が良く出塁率が高いことから1番で起用されることが多い。守備がとにかく素晴らしく、31日の試合でも6回表ツーアウト2塁の場面で、見事なダイビングキャッチにより失点を防いだ。

フリオ・ロドリゲス(#44)
弱冠22歳ながら、マリナーズの未来を託されたスター選手。デビューした昨シーズンだけで類まれなるポテンシャルを世界に見せつけた。走攻守そろう万能型であることが魅力で、31日の試合では2安打に加え、チーム・トップとなる10盗塁目、そして7回表にはフェンス間際でスーパーキャッチを披露した。

マリナーズ同地区のライバル・チーム

メジャー・リーグの全30球団は15球団ずつ、アメリカン・リーグ、ナショナル・リーグに分けられる。その中でさらに5チームずつ、東地区、中地区、西地区にそれぞれ属する。ポスト・シーズン進出には、各チーム162試合戦い、各地区で優勝するか、残りの同リーグ12球団のうち成績が上位3位以内に入る必要がある。

アメリカン・リーグ西地区のマリナーズは、昨年では90勝72敗で地区2位の成績となり、残り12球団のうち1位タイだったためにポスト・シーズンに進めた。今年は6月1日時点で29勝27敗、地区4位にとどまっているが、巻き返す時間は十分にある。気になる他チームの動きを見てみよう。

ここまでチームトップの5勝を挙げるジョージカービー投手68はこの日も8回無失点とヤンキース打線を完全にシャットアウトエース候補の若手右腕はどこまでの成績を残せるだろうか
テキサス・レンジャース
スタートダッシュに成功し、6月1日現在で35勝20敗とトップに立つ。打撃が好調で、5月末までの得点数は全30球団中1位。昨年加入したマーカス・セミエン二塁手(#2)、覚醒した若手のジョシュ・ジャン三塁手(#6)が攻守の要に。これまた昨年加入のコーリー・シーガー遊撃手(#5)もけがから復帰し、3割を超える打率で貢献。新エース、ネイサン・イオバルディ投手(#17)が7勝を記録する。
ヒューストン・アストロズ
直近6年で5度の地区優勝を誇る強豪。数年前にスキャンダルが発覚し、厳しい目を向けられながらも勝ち続ける地力は確か。打撃面では、センス抜群の強打者、ジョーダン・アルバレス選手(#44)、長年チームを牽引するアレックス・ブレグマン三塁手(#2)が安定感抜群。投げては、クリスティアン・ハビア投手(#53)など若手の台頭が著しい。地区2位に甘んじているが、「勝ち癖」は発動するのか。
ロサンゼルス・エンゼルス
今や世界的人気を誇る大谷翔平選手(#17)が所属。打者としては5月末時点で15本塁打、38打点、投手としては5勝、90奪三振と、共にチーム・トップの成績だ。アメリカン・リーグMVPを過去3度獲得する天才打者、マイク・トラウト選手も13本塁打、31打点と上々の滑り出し。スーパースター2人を抱え、悲願のポスト・シーズンを目指す。
オークランド・アスレチックス
6月1日時点では12勝46敗とダントツ最下位。ラスベガスへの球場移転話が進むなど、何かと混乱が生じている。日本から獲得した藤浪晋太郎選手(#11)も防御率12点台と、思うような成績を残せていない。だが、直近で2勝したように、運が転がってきている。マリナーズ含め同地区のライバルは、アスレチックスにいかに負けないかがカギになってくるかもしれない。