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体脂肪を効率良く燃やせる話題のダイエット法

体をより美しく見せるためには、エクササイズで筋肉を付けること以外に、余分な体脂肪を燃やす必要があります。脂肪燃焼には運動やダイエットはもちろん、体がどうやって脂肪を蓄積したり、燃焼したりするのかを知ることも大切です。

血糖値が上がると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンの役割はエネルギーを蓄えること。つまり、血糖値の上がる食事をしている場合、体は脂肪を蓄積しようと働きかけます。また、インスリンの数値が高いうちは、運動しないと、エネルギーとして脂肪を燃やせません。すい臓はインスリンのほかにも、グルカゴンというホルモンを分泌しています。グルカゴンの役割はエネルギーを使うことで、インスリンとは正反対の働きをします。しかし、インスリンが分泌されている間は、グルカゴンの働きは抑えられてしまいます。グルカゴンの働きを促すには、炭水化物を抑え、脂質を増やす食事を心がけることです。グルカゴンの数値が高いと、脂肪をエネルギーとして使うので、運動をしていない状態でも脂肪を燃焼できます。

ただし、炭水化物の削減には注意点もあります。塩分が汗や尿から普段よりも多く排出されるため、立ちくらみ、運動後のめまい、頭痛など不快な症状が出やすくなります。ミネラル不足を補うためにも、ミネラルが豊富なシーソルトを摂取するようにしましょう。Celtic や Redmondなどのシーソルトを毎食用意し、食材に振りかけるだけで、ミネラル不足は解消されます。また、運動直前に小さじ1杯ほどの塩を摂取すると、効率良く運動できるようになります。炭水化物には、砂糖や小麦粉を使った食材などインスリンの分泌に大きく影響するものもあれば、ブロッコリー、ホウレンソウなどインスリンの分泌にほとんど影響しないものもあります。つまり、炭水化物を野菜から摂取すれば、インスリンの分泌を抑えつつ、より健康的な食生活にできます。

今回は、生活の中で効率良く脂肪を燃焼させるダイエット法を3つ紹介します。インスリンは、人間が生きて行くうえで重要なホルモンですが、食事や運動で上手にコントロールしていきましょう。

今月のTraining

STEP 1

低炭水化物ダイエット
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低糖質・高脂質の食事を行う「ケトダイエット」を含め、「低炭水化物ダイエット」が人気です。これはインスリンを抑え、グルカゴンの分泌を高めるために考えられたダイエット法で、1920年くらいから存在します。脂肪燃焼を目的に、炭水化物を抑えることでインスリンの分泌を抑え、脂質を多く摂取することで多くのグルカゴンを分泌できます。この2つの条件をクリアしないとダイエットは成功しません。1日当たり、炭水化物の量は50〜100グラム、たんぱく質の量は現体重の1キロ当たり1.5グラムが目安となり、残りの必要カロリー全部を脂質で補います。オリーブオイルの入ったドレッシングをかけてサラダにしたり、ステーキにバターを載せたりすれば、十分な脂質が取れます。より脂質を増やすために、食材も脂質の多い卵や魚ほか、脂身多めの肉を選びましょう。

STEP 2
ファスティング
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「食べなければインスリンの数値を抑えられ、脂肪燃焼しやすい」という観点から、ダイエッターの間で注目を浴びている「ファスティング(断食)」。短期間だと12時間、長期間だと7日間行うものもあります。断食中はインスリンが分泌されないため、体は脂肪燃焼でエネルギーを使っていきます。ただし、長期間の断食では、特に女性の場合、ホルモンバランスを崩しやすくなります。断続的な断食を12~16時間行うと良いでしょう。たとえば、12時間断食の場合、前日の夜8時に最後の食事をしたら、翌朝の8時まで断食します。断食後の食事は、上記の低炭水化物ダイエットを活用すると、脂肪を燃やしやすくなります。

STEP 3

断食エクササイズ
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断食中、体は脂肪をエネルギーとしているので、空腹状態で運動すると、より脂肪を燃焼できます。運動は「高強度インターバルトレーニング(通称HIIT)」が有効です。これは、数分置きに激しい運動とスローダウンを繰り返すもので、10~30分ほどの時間でも十分効果があります。最初のうちは若干不快感があるので、ゆっくり強度を上げてください。2週間ほど続けると体が慣れてきます。さらに脂肪燃焼効果を上げるため、運動後の食事は上記のファスティング同様に、低炭水化物の食事がおすすめ。断食エクササイズでは、汗をかくことで体内から塩分が出てしまい、めまいや低血圧時のような症状が出る場合があります。水分補給だけでなく、塩分を含むミネラルの補給も行いましょう。

※健康上の不安がある場合は、必ず医師に相談のうえ行うようにしてください。

シアトル地域レドモンドを拠点とするプライベート・トレーナー。インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、1998年より個人、グループ、企業に向けてフィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う。