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ホルモンバランスを整えて毎日元気で若々しく〜栄養学で若返り!スローエイジング

栄養学で若返り!スローエイジング

ゆっくりときれいに年を重ねることを目指す「スローエイジング」という考え方。更年期が気になる大人の女性に向けて栄養学の発展したアメリカ在住だからこそ実践したい、元気で若い体づくりを提案します。

ホルモンバランスを整えて毎日元気で若々しく

人間の体内では常に60種類以上のホルモンが分泌され、生命を維持する細胞や臓器機能を保っています。夏から秋へと季節が移行する9月、私たちの体はその変化に対応しようとストレスを感じやすく、ホルモンバランスを崩す傾向にあります。脳が感知した身体的、精神的ストレスに対応するために副腎から一時的に分泌されるホルモン、コルチゾールの増加もそのひとつです。

ストレスホルモン、コルチゾールってどんなもの?

コルチゾールには血圧や血糖、記憶力、集中力などを高める役割があります。しかし、肉体労働や精神的ストレスが継続すると、コルチゾールが過剰分泌して体内で炎症が起こり、副腎疲労、脱毛、シワ、肥満などのエイジングの加速、糖尿病や自己免疫疾患などの慢性病のリスクも高くなります。

偏った食事や喫煙、運動不足といった不健康な生活習慣もまた、コルチゾール増加の原因に。女性ホルモンのエストロゲンもコルチゾール分泌を促しますので、特にピルなどの経口避妊薬を使用している方は注意が必要です。

以下は、コルチゾールのバランスが崩れる時に起こる症状の例です。

・お腹周りに脂肪がつく、筋肉量の減少
・極度の疲労、頭痛
・イライラ感、集中力低下
・高血圧、高血糖
・免疫低下、傷が治りにくい
・インスリン抵抗

コルチゾール調整に有効な朝のルーティン

コルチゾールは朝の4〜5時頃から分泌が活発になり、8時頃にピークを迎え、昼夜は低下します。忙しい現代社会に暮らす私たちは日中を通してストレスにさらされがち。すると1日中コルチゾールの分泌が収まらず、エイジングが加速します。エネルギーに満ちた元気な毎日を送れるよう、朝のルーティンに以下のことを取り入れてみましょう。

起床後は、まず水分補給 私たちの体は、就寝中にたまった老廃物やホルモン物質の過剰分を、翌朝に排泄するようにできています。目覚めにレモン入り白湯をコップ1、2杯飲むと、脱水症状が和らぐと同時に胃腸を活性化でき、排泄が促されます。

深呼吸をする 深呼吸によって副交感神経が優位になり、コルチゾールの分泌を抑えられます。朝に限らず、ストレスを感じた時には息を深く吸い、長く吐き出すことを繰り返してみましょう。

軽いストレッチや運動 全てのホルモンは血液やリンパを通して他臓器にシグナルを送ります。血液やリンパがドロドロだと、ホルモン循環が悪くなり、体もうまく機能しません。水分補給後に軽いストレッチや運動をすることで血液やリンパの循環を促し、ホルモンが働きやすくなるようバランスを整えられます。

血糖値を保つ朝食を 血糖値がいちばん低いのは朝です。朝食を抜いたり、血糖値が急激に上がる食事をしたりすると、コルチゾール分泌に悪影響を及ぼします。腹持ちの良い良質なたんぱく質や食物繊維の多い炭水化物を取ることで血糖値が保たれ、元気に1日を過ごせます。

カフェインを避ける 朝にカフェインを取る習慣はホルモンバランスを乱します。どうしてもという方は、カフェインレスのコーヒーか、緑茶や抹茶などカテキンが豊富な飲み物に替えましょう。人気のハーブティーやキノコ茶はカフェインがなく、コーヒー感覚で飲めるのでおすすめです。

栄養素を摂取して季節の変化に負けない体作り

コルチゾールは減らせば良いというものでもありません。ストレスホルモンのおかげで体はうまくストレスに対応し、集中力を向上させ、免疫細胞の活性化を促します。大事なのはホルモン量のバランス。以下の栄養素はコルチゾールの生成と分泌のバランスを良くするほか、ストレスでダメージを受けた細胞の炎症を軽減する働きもします。

サプリメントで摂取する場合、混合物や色素の成分によって副作用が起こる可能性がないか、原材料をしっかり調べましょう。疾患を持つ方は服用前に医師と相談を。

抗酸化物質 色鮮やかな野菜や果物には、コルチゾールによって起こる炎症を抑える抗酸化物質がたっぷり。食物繊維やプロバイオティクスが豊富で、腸にある善玉菌を増やし、悪玉コレステロールを減らしてくれます。

オメガ3脂肪酸 魚の脂にあるオメガ3には、コルチゾールや細胞の炎症を抑える必須脂肪酸が多量に含まれます。ベジタリアンやビーガンの方は、アボカド、ナッツ類などから摂取することも可能。この脂肪酸は体内で自然に生成されないため、食事やサプリメントで補給する必要があります。

良質なたんぱく質 ホルモンは主にたんぱく質や脂肪酸からできています。鶏肉、魚、大豆製品、豆類、キノアから良質なたんぱく質を摂取し、正常なホルモン生成につなげましょう。特に良質な動物性たんぱく質は、ホルモン生成やデトックスに不可欠なビタミンB群が豊富です。

アダプトゲン ウコンやキノコ類はアダプトゲンと呼ばれ、副腎がコルチゾールを過剰分泌するのを抑え、免疫細胞の正常化にも役立ちます。晴れ間の少ないシアトルでは欠乏しがちなビタミンDも、キノコを食べることで補えます。

栄養素を毎日の生活に取り入れて、季節の変化によるストレスに負けない、丈夫な体を目指しましょう。


11 Natural Ways to Lower Your Cortisol Levels

www.healthline.com/nutrition/ways-to-lower-cortisol

The Top Science-Backed Adaptogens with Major Benefits

www.parsleyhealth.com/blog/what-are-adaptogens

What is Cortisol?

www.hormone.org/your-health-and-hormones/glands-and-hormones-a-to-z/hormones/cortisol

佐賀県出身。19歳の時に留学のため渡米。2015年に自然医療で知られるワシントン州のバスティア大学で栄養学を学んだ後、アイオワ州立大学での管理栄養士研修を経て米国管理栄養士の資格を取得。現在、フォーティー・ラブ・ニュートリションを個人で設立し、栄養カウンセリング、ワークショップ、ホルモン検査を通して30代以降の女性の美容、栄養管理、スローエイジング、ホルモンバランスの調整、デトックスをサポートする。 フォーティー・ラブ・ニュートリション ☎️206-234-4246、info@fortylovenutrition.com www.fortylovenutrition.com