Home 特集 特集 お正月特大号

特集 お正月特大号

 

 


 

お正月はやっぱり日本酒でしょ!

年末年始に恋しくなるのはやっぱり日本酒ですよね。シアトルローカルの蔵元「シーダーリバー・ブリューイング・カンパニー」にお邪魔して、おすすめの日本酒とその作り方を聞いてきました。この冬は日本酒にどっぷりハマっちゃいましょう!

シーダーリバー・ブリューイング・カンパニーって?

フィニーリッジに酒蔵を持つ日本酒の蔵元。オーナーで杜氏のジェフ・ジェイムズさんは元は凄腕のホームブリュワー。日本酒の魅力に惚れ込んで2012年に同社をオープンした。屋号はワシントン州を流れる川、シーダーリバーから。その名の通りローカルのナチュラルウォーターを使って、地元に根ざした酒をていねいに作っている。

現在はプロモーション担当のサチコ・ミヤギさんとタッグを組んで、テイスティングイベントや日本酒の勉強会を行っている。最新のイベント情報はウェブサイトからお問い合わせを。同社の酒が購入できるのはフィニーリッジのKen’s Market(7231 Greenwood Ave., N)、ウエストシアトルのThe Beer Junction(4511 California Ave., SW)、パイオニアスクエアのSake Nomi(76 S Washington St.)など。

日本酒ができるまで

おいしい日本酒はどうやって作られているのでしょうか。その製造工程をちょっとだけ覗いてみましょう!

①洗米・浸漬(せんまい・しんせき)

精米した米(カルローズ)を水洗いして表面のぬかを落としたあと、水に浸す。ここでどれだけ米に水分を吸わせるかで最終的な酒の味が決まる。その日の気温や湿度によって浸す時間を調整する。

②蒸米(じょうまい)

米を鍋で蒸す。蒸し終わった米はむろに広げて冷ます。

③麹(こうじ)作り

冷めた米を麹室に移し、麹菌をまいて48時間かけて「麹米(こうじまい)」を作る。その間はつねに外気温や麹菌の繁殖による温度変化を気にして、麹室の温度や湿度を見守らなければならない。

④仕込み

水、米、麹に酵母を加えてアルコール発酵させ、4週間かけて「もろみ」を作る。温度を約9度に保ちながら3回に分けて水、米、麹を追加していく。

⑤絞り

もろみを酒袋に入れて圧力をかけ、酒を絞りとる。ここで袋に残ったのがいわゆる酒粕。ただの絞りカスではなく、栄養価が高くアンチエイジング効果もあるのだとか。同社の酒蔵に行けば酒粕を購入
できる。

⑥火入れ

絞った酒を数ヶ月間貯蔵したのち、水を足し瓶詰めをして加熱処理する。火入れによって酵素が活動を止めるので、長期保存が可能になる。

 

飲んでくれる人の笑顔が見た い、そのためだけに日本酒を 作ってるよ。気になる人は一 度ぜひ酒蔵見学に来てね!

 

Cedar River Brewing Company
住所:7410 Greenwood Ave. N. #B, Seattle, WA 98103
詳細:www.cedarriverbrewing.com
☎︎206-274-0207

 


Junmai Sake

($25/750ml、$13/375ml、$7/187ml)
タイプ:純米 無濾過
純米とは醸造アルコールを使わず、水、米、米麹と酵母だけで作られた酒のこと。同社の一番人気商品。洋梨とメロンの香りが特徴で、やさしい甘みとさわやかな酸味がバランスの取れた味わい。熱燗にも向いているのでお正月に飲むのにピッタリ。チーズや燻製肉との相性は抜群!

Nama Sake
($27/750ml、$14/375ml、$8/187ml)
タイプ:純米 生 無濾過
製造工程を通して一切の加熱処理(火入れ)をしない生酒は、デリケートな扱いが求められるため流通が難しい。フレッシュな生酒がリーズナブルな価格で手に入るのはローカルの酒蔵ならでは。ほのかな米とアップルの香り、ドライな飲み口、マイルドな酸味が特徴。

Nigori Sake
($25/750ml、$13/375ml、$7/187ml)
タイプ:純米 にごり
にごり酒は製造工程の「絞り」の段階で目の粗いフィルターを使うため、もろみ(おり)が多く含まれて白濁する。とろりとしたクリーミーなテクスチャーと、日本酒本来のなめらかな米の旨みが楽しめる。トロピカルフルーツのような香り、かつ辛口。

Taru Sake
($25/750ml、$13/375ml、$7/187ml)
タイプ:純米 樽
純米の次に人気が高いのがこちらの樽酒。「絞り」を終えた酒にスギの木片を入れることで、スパイシーな木の香りと味を酒に移している。独特な樽香はまるで白ワインのようで、幅広い料理に合わせられそう。使用するスギはローカルのレッドシダー。まさにノースウエストならではの日本酒だ。