米国移民法を専門とする琴河・五十畑法律事務所 (K&I Lawyers) の五十畑諭弁護士が、アメリカに滞在するで知っておくべき移民法について解説します。
本コラムで提供される情報は一般的かつ教育的なものであり、個別の解決策や法的アドバイスではありません。また、情報は掲載時点のものです。具体的な状況については、米国移民法の弁護士にご相談ください。
アメリカの婚約者ビザ (K-1)
最新情報
一般的な婚約者ビザ申請の流れは、以下の通りです。
移民局へ婚約者ビザ請願書を提出 → 米国大使館にて婚約者ビザ(スタンプ・査証)申請 → 婚約者ビザ発行 → 婚約者としてアメリカに入国 → 入国後、90日以内に結婚 →ステータス変更を申請 → 認可後、グリーンカード(永住権)の発行
グリーンカードが認可された日が結婚から2年未満の場合は、2年間有効な条件付きグリーンカードが発行され、結婚からすでに2年以上たっている場合は、10年に一度更新が必要な通常のグリーンカードが発行されます。
婚約者ビザ申請において注意すべき点は、入国後もプロセスが終わりではないということです。婚約者ビザは、婚約者としてアメリカに入国することを目的としたビザです。入国後、アメリカで生活を続けるには、90日以内に結婚し、グリーンカードを申請しなければなりません。
移民局での審査期間は、数カ月単位で前進・後退することがありますが、最近では以前に比べて婚約者ビザの審査期間がやや短くなっている傾向にあります。グリーンカード取得までの道のりは長くても、少しでも早くアメリカに入国することを希望している方にとっては朗報です。
今回は、婚約者ビザの申請を検討されている方々より寄せられる質問の中からいくつか選んでご紹介します。
Q1:ボーイフレンドを訪ねるためにESTAで入国した後にプロポーズされ、結婚することになりました。アメリカでK-1ビザを申請することはできますか。
A1: できません。婚約者は、婚約者ビザでアメリカに入国しなければなりません。アメリカ国内でESTAから婚約者ステータスに切り替えたり、アメリカに滞在しながら婚約者ビザを取得することはできないため、一度出国し、上記で説明したステップを踏みます。なお、在日米国大使館・領事館で婚約者ビザの申請ができるのは、東京と那覇のみです。大阪、名古屋、福岡、札幌の領事館では申請できません。
Q2: 婚約者ビザ申請では、米国大使館・領事館で面接がありますか。その場合、2人そろって行く必要がありますか。
A2: 面接はあります。しかし、アメリカ人のパートナーが同席する必要はありません。ただし、アメリカ入国後に移民局にグリーンカードを申請し、面接がスケジュールされた際は、2人で出席する必要があります。
Q3: 日本で働いているので、婚約者ビザ取得後すぐにアメリカに行くことができません。いつまでに入国すればよいですか。
A3: 婚約者ビザの有効期限は、通常、発行から6カ月です。この期間中であれば、いつでもアメリカに入国できますので、必ずしも発行直後に入国する必要はありません。
Q4: 婚約者ビザで入国後、結婚し、新婚旅行でメキシコに行きたいのですが、可能ですか。
A4: 婚約者ビザは一度しか使えない「シングル・エントリー・ビザ」です。そのため、アメリカ入国後に出国した場合、同じ婚約者ビザを使って再入国することはできません。新婚旅行に限らず、出国する予定がある場合は、結婚後、移民局にてグリーンカードを申請する際に、一時渡航許可証(Advance Parole)と呼ばれる「グリーンカード申請中にアメリカを離れても再入国を可能にする書類」を取得する必要があります。もしくは、グリーンカード取得後に出入国が可能になるので、それまで待ちます。
Q5: 婚約者ビザで入国後、アメリカで仕事をしたいのですが、可能ですか。
A5: アメリカで就労するには、結婚後、移民局にてグリーンカードを申請する際、就労許可証(EAD)と呼ばれる「グリーンカード申請中にアメリカで就労を許可する書類」を取得する必要があります。もしくは、グリーンカードを取得すると就労が可能になるのでそれまで待ちます。
Q6: 海外から家族を呼んで盛大な結婚式を行いたいため、90日では準備期間が足りません。婚約者ビザで入国後、結婚するまでの期間を延ばすことはできますか。
A6: できません。婚約者ビザ保持者はアメリカ入国後、90日以内にスポンサーであるアメリカ人と結婚しなければなりません。この期間を延長は認められていません。
Q7: 子どもがいますが、一緒にアメリカに行くことはできますか。
A7: はい、未婚の21歳未満のお子さんは、帯同の子ども用のK-2ビザを得して一緒に渡航することが可能です。

















