みんなの広場
知足常楽
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コロナ、コロナで外出自粛と言われても、独り暮らしには退屈このうえない。食料品の買い出しにQFCに出かけた。まだマスク着用が一般化される前のこと。ストアのシニア向け時間もできる前。マスクを着けたアジア人の私を見た人は、サーッと逃げて行く。必需品を2、3点ピックアップし、あとはレニア・ビール、ワンケース。
会計で、「60歳以上だから、マスク、プロテクションなんですよねー」と独りごちてみたら、「21歳にしか見えないよ」とストアのお兄さんはスマイル。
小脇にビール1箱抱えたマスクおばさん。元気な足取りで外に出たら、お金をねだっている青年が1人。ホームレスではなさそうだが、職もなさそう。「オォー、レニア・ビアー! よく父さんと飲んだっけ」と明るく挨拶。「1つ欲しい?」と聞くと、「くれるって言うんなら」と近寄ってこようとするので、「おっとっとっと。ソーシャル・ディスタンス!」と箱を開けて1缶差し出したら、「ありがとう。カンパーイ! いい天気だ」と真っ昼間から外で飲み出した。
帰路はなんだか楽しくなって、ひとりでほほ笑みながら、「さあ、うちに帰って私も1杯!」
能天気でも心配性でも死ぬときは一緒。死ぬときは死ぬさ。同じ時間を過ごすなら、春満開のこの自然に感謝して生きていたい。世界中で外出規制となった今、インドではオゾン層の回復が観察されたそうな。遺伝子組み換えだとか、排気ガスでの人間の自然破壊を、天は、「足るを知れ! 感謝しろ!」という警告をしているような気がする。コロナさまさまである。
(2020年4月 天海幹子 ワシントン州シアトル)
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