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初孫 – 沖縄(2)アメリカンビレッジ観光〜みきこのシリメツ、ハタメーワク

第 37回 初孫 – 沖縄(2)アメリカンビレッジ観光

沖縄の娘宅近くの海

初孫が生まれたので沖縄・名護市に来ている。意見の違いで、親子げんかが始まった。詳細はご想像に任せるとして、せっかく孫と楽しい時間を過ごそうと思って来たのに……。少し距離を置こうと、バスに乗り1時間ちょっとの北谷ちゃたん に行ってみた。

沖縄の若者は、なんてかわいいのだろう! と出会う若者に見とれてしまう。東京の若者のように見かけを気にし、メイク、服装など流行に沿ったり逆に奇抜にしてみたり、目立とうとする意識が感じられない。ただ、素朴なのだ。そもそも沖縄系、外国のルーツを持つ場合では目鼻立ちがはっきりしている(英語は苦手だが)。でも飾らない。そして、高齢者に敬意を表す。観光地なので観光客を大切にしないといけない、という教育ができている。むしろ、家庭で同居している「おばあ」から受け継いだものなのかもしれない。いつか日系人が話していた言葉、「年齢には特権があるのよ(Age has the privilege)」を思い出した。

北谷のアメリカンビレッジを歩き回って、タコライスを食べた。誰の発案か知らないがこのアイデアに、沖縄っぽくて、ふと笑みがこぼれてしまう。温かい白いご飯の上にチーズをまぶし、さらにひき肉を炒めたものと刻んだレタス、そして最後にサルサで覆った絶品だ。熱くもなく冷たくもなく、この気候にマッチし、肉には不思議とマヨネーズが少しかかっている。店や作る人によって違うのだろうが、ひき肉も豚肉を使い、沖縄流にアレンジしているところが微笑ましい。大した料理ではないものの、心が温かくなる。ご飯とものすごく合う。

娘との親子げんかがもたらした、ちょっとした気晴らし外出。恩恵あり! けんかがなかったらたぶん、娘宅に一日中滞在し、ひとりで沖縄観光などしなかったと思う。そして、考える機会ができたこと。私の初孫も「うちなーんちゅ(沖縄出身の人)」なのだ。バアバはそれなりの教育をしなければ。でもその前にまず、私の孫を育ててくれている娘に感謝!

東京都出身。2000年から2005年まで姉妹紙『北米報知』ゼネラル・マネジャー兼編集長。「静かな戦士たち」、「太平洋(うみ)を渡って」などの連載を執筆。2020年11月に日本に帰国。同年、著書『ゼッケン67番のGちゃん』を刊行。