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家でできるストレッチで腰痛を改善

シアトル地域レドモンドを拠点に活躍するプライベート・トレーナーの島田耕太さんが、自宅でできるトレーニング法を解説します。

美ボディーをつくるトレーニング

家でできるストレッチで腰痛を改善

多くの方が悩みを抱えるのが、腰痛。その痛みが理由で、仕事が満足にできなかったり、通院する頻度が増えたりと、生活にも支障が出てきます。さまざまなケースがある中でも多く見られるのが、骨盤前傾です。

骨盤前傾とは、骨盤が前に傾いた状態。常に腰椎を圧迫するために腰痛が絶えません。パソコン作業や車の運転などで座る時間が長い方、スポーツで前かがみの姿勢が多い方は、以下の骨盤前傾の仕組みを学び、改善することで腰痛が和らぐかもしれません。

●骨盤が前に傾く仕組み

写真クレジットMami Shimada

腰筋ようきん大腿四頭筋だいたいしとうきん内転筋ないてんきんが硬くなると、骨盤が前に傾きます。座ることが多い現代では、よく見られる症状です。右の座っている写真を見てください。①は理想の姿勢です。②は悪い姿勢ですよね。③の姿勢は、腰痛を軽減すると言われている座り方です。しかし、いずれも骨盤前傾の状態になっているため、長時間続けると腰痛を引き起こす原因になります。

座った状態が続けば、膝が腰と同じ高さにある時点で腰筋は縮まった状態に。②は一目瞭然ですが、③もかなり腰筋が縮まっています。③の座り方で最初は腰痛が楽になるかもしれませんが、それは腰筋の緊張が緩むため。これが習慣になってしまうと、腰筋がさらに縮まり、骨盤前傾が悪化していきます。

大腿四頭筋はどうでしょう。骨盤の前の腰骨辺りから始まり、膝蓋骨しつがいこつにつながっている大腿四頭筋は、太ももの上下運動に関わる筋肉です。腰筋ほどではなくても、立っている状態と比べると座ったときに短くなります。①と②は膝の位置があまり変わりませんが、③は膝の位置が上がっていますね。③の姿勢を長時間続けると、縮んだ状態で硬くなります。

最後に内転筋について。膝を閉じて座るのが一般的かもしれませんが、実は膝を閉じたり、足を組んだりしたまま座ると、内転筋が縮まります。この習慣を10年も続けていれば、当然骨盤もズレます。つまり、どのような姿勢であっても、長時間座っていると骨盤の傾きや歪みを作り、腰痛へとつながるわけです。

このコロナ禍で大人はリモートワーク、子どもは遠隔学習と、座る機会が多くなっている今、右欄で紹介する3つのストレッチで腰痛を予防、改善しましょう。どれも、問題視した3つの筋肉を伸ばす効果があり、3分ほどで終わります。できれば毎日行うのが理想ですが、週に3回くらいでもOK。腰痛は、改善されると信じられないほど楽になりますので、ぜひお試しください!

今月のトレーニング

STEP 1
大腿四頭筋ストレッチ 左右45~60 秒ずつ

写真クレジットMami Shimada

ストレッチは3つの筋肉の中でいちばん強い大腿四頭筋から始めましょう。足首を手でつかみ、かかとをお尻に付けるイメージで後ろに持ち上げます。膝が床に向くように調整を。慣れてきたら膝を前後に動かしながら、ストレッチの可動範囲を広げていきます。もし太ももが硬く、足首を持ち上げるのが難しい場合は、ソファーなどに載せるようにしましょう。この場合、前後に動かすのは膝ではなく腰になります。

STEP 2
内転筋ストレッチ 左右45~60 秒ずつ

写真クレジットMami Shimada

次に内転筋です。クッションの上に片膝をつき、もう片方の足は真っすぐ横に伸ばします。そしてバランスを取るために、床またはソファーなど前方に手をつきます。この状態から上体を前後に揺らし、股関節の可動範囲を広げます。

STEP 3
腰筋ストレッチ 左右45~60 秒ずつ

写真クレジットMami Shimada

最後は腰筋です。大腿四頭筋と同じように見えますが、違いは足首の位置が膝の高さと同じという点。へそを上に向け、骨盤をすくうイメージで行います。前足で体を前後に動かし、腰筋の可動範囲を広げてきます。

※健康上の不安がある場合は、必ず医師に相談のうえ行うようにしてください。

※同記事は、インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、フィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う島田耕太さんが、資料や経験を元に執筆したものです。

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