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歯や口腔の健康に注意すべき食べ物や飲み物

健康な歯でスマイルライフ

日本では北海道医療大学歯学部で博士号を取得。米国でもロマリンダ大学歯学部を卒業し、2005年にPAN-PACIFIC DENTISTRY(パンパシフィック歯科医院)を開業した中出修先生に、アメリカで生活する日本人へ向けて歯や口腔について、説明していただきます。

歯や口腔の健康に注意すべき食べ物や飲み物

食べ物や飲み物の中には歯科的に問題を起こしやすいものも数多くあり、アメリカの歯科医師会でも注意を促しています。今回はその代表的例について書いていきたいと思います。

1. 硬いキャンディー

キャンディーをなめる分には、砂糖による虫歯を注意すれば良いのですが、硬いキャンディーをガリガリ噛むと、歯が欠けたり折れたりすることがあります。虫歯と歯の外傷の両面で注意が必要です。

2.硬いせんべい

非常に硬いせんべいが好きな方は少なくありません。歯が欠けたり折れたりのリスクが当然、高まりますので注意してください。

3.アイス

硬いアイスをガリガリ噛むのが好きな方も要注意。歯が欠けるリスクがあります。すぐにやめたほうが良さそうです。

4.柑橘類

柑橘類の食べ過ぎは、その酸によって歯が溶ける「酸蝕症(さんしょくしょう)」につながることが知られています。食べ過ぎは歯に禁物と言えるでしょう。

5.コーヒー

コーヒーそのものは虫歯にそれほど悪いとは言えませんが、砂糖を入れる場合は虫歯に気を付けなければなりません。また、飲み過ぎてカフェイン成分の過剰摂取になると、唾液分泌が下がり、「ドライマウス(口腔乾燥症)」を引き起こすので、虫歯のリスクが高くなります 。

6.ドライフルーツとポテトチップス

ドライフルーツやポテトチップスは、食べると口の中でネバネバして、歯の表面にくっ付きやすいスナックです。食べてすぐに歯を磨いたり、フロスを使ったりしないと、長く歯の周囲にとどまります。

7.ハードリカーなどのお酒

お酒に糖分が含まれていれば虫歯の原因になりますし、アルコールにより脱水症状、唾液分泌低下が起こると、局所免疫の低下につながります。また、飲み過ぎの場合は、全身の免疫能も低下させるため、歯周病になりやすくなります。飲んだあとに歯を磨かないで寝るのは厳禁です。

8.スポーツドリンク

スポーツドリンクは、身体の電解質バランスや水分補給には良いのですが、大量の砂糖が入っており、酸性であることも少なくありません。そのため虫歯を引き起こすリスクが高い飲み物と言えます。摂取後は水ですすいだり、歯を磨いたりする必要があります。

9.エナジードリンクやソーダ類

エナジードリンクやソーダ類にも大量の砂糖が入っています。強酸性であることが多いので、注意しましょう。また、カフェインが大量に入っている製品も多く、カフェインの取り過ぎによるドライマウスも懸念されます。飲み過ぎは禁物です。

まとめ

上記に列挙したものは、プラスの面が全くないわけではないと思います。しかし、くれぐれもマイナスの面を知ったうえで、必要なケアや注意をし、楽しむことが大切です。

中出 修
福井県出身。1985 年、北海道医療大学歯学部卒業。1993年、同大で博士号を取得後、講師に就任。 2003年、ロマリンダ大学歯学部卒業。歯科医勤務を経て2005年、タコマ近郊に開業。2006年10月にサウスセンターモール近くに移転。 パンパシフィック歯科医院 Panpacific Dentistry 411 Strander Blvd. Suite 207, Tukwila, WA 98188 ☎ 253-243-7748