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第28回 昆虫好きの子どもの興味を引く文章に〜技あり! 機械翻訳達人への道

機械翻訳の精度は飛躍的に向上。でも、よく読むと「あれれ?」な部分も。ちょっとしたコツで見違えるほど自然な日本語に直せる技を紹介します。

 

第28回 昆虫好きの子どもの興味を引く文章に

【今回の例文】

Cicadas

Cicadas, with their loud, sometimes pulsating buzz, are more often heard than seen. Adults are tree dwellers, and the males are the ones responsible for all the racket! These large insects are usually 1 to 2 inches (2.5 to 5 centimeters) long and resemble giant flies. The cicadas’ buzz is a familiar summer sound; in fact they are the loudest sound-producing insects in the world – not very subtle for a mating call! Mostly tropical, cicadas also thrive in milder climates.

(出典:『Eye-Popping 3-D Bugs』)

【機械翻訳】

蝉の鳴き声は大きく、時には脈動するため、見るよりも聞くことのほうが多いです。大人は樹上に住んでおり、すべての騒ぎの責任はオスにあります。これらの大きな昆虫は通常、体長1~2インチ(2.5~5センチメートル)で、巨大なハエに似ています。蝉の鳴き声は夏の風物詩です。実際、彼らは世界で最も大きな音を発する昆虫であり、交尾の鳴き声としてはそれほど微妙ではありません。セミは主に熱帯に生息しますが、穏やかな気候でも繁栄します。

(Google翻訳)

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【修正後】

セミ

セミの鳴き声は大きく、時にはうるさいほどの音量になるため、目にするより鳴き声を耳にするほうが多いでしょう。成虫は樹上にとまり、鳴くのはオスのみです。セミは昆虫の中でも大型で、体長は1~2インチ(2.5~5センチメートル)にもなり、巨大なハエのように見えます。セミの鳴き声は夏の風物詩。実際、セミは世界で最も大きな鳴き声を出す虫で、求愛の誘いとしては少々耳障りかもしれません。主に熱帯に生息し、分布は温暖な地にまで広がっています。


今回は、子ども向けの昆虫図鑑からセミを取り上げます。事実だけを羅列し、説明調にならないよう、読み物のトーンを出す工夫ができるといいですね。

今回のポイント✅

1.dults are tree dwellersはどう訳す?

セミに「大人」はおかしいので、ここでは「成虫」が正解。tree dwellersは文字通り「木に住んでいる」という意味ですが、非常に英語らしい表現なので、ぜひ取り入れてみましょう。例えば、She is good at cooking.をShe is a good cook.に、I love sushi.をI’ m a huge fan of sushi.に、などと名詞形に変えるだけで、グッとこなれた印象になります。

2. 「これらの大きな昆虫」とは?

もちろん、large insectsはセミを指します。英語も日本語同様、単調にならないように同じ単語の繰り返しを避ける傾向にあります。その場合、無理に直訳しなくてOKです。

3.ニュアンスをくみ取る

not very subtle for a mating callを機械翻訳では「交尾の鳴き声としてはそれほど微妙ではありません」としていますが、これでは意味がわかりません。オスのメスに対する求愛行動の声が「大き過ぎる」と冗談めかしているわけですから、翻訳にもユーモアが求められます。

まとめ

この夏、親子で日本に帰省したという方は多いのではないでしょうか。最近は気候変動の影響もあり、日本でのセミの生態も変わりつつあると言われています。昔を知る親世代と子世代では、セミの捉え方も異なっているかもしれませんね。

シュレーゲル 京 希伊子
翻訳家・通訳・ライター。東京都出身。1992年より2年間、在シアトル日本国総領事館に勤務。日本へ帰国後は、政党本部および米国大使館政治部にて、外交政策の調査・立案やスピーチ原稿の執筆を担当した。キヤノン元社長の個人秘書、国連大学ゼロエミッションフォーラム事務局長補佐を経て、フリーに転身。2014年より再びシアトルに拠点を移し、バイリンガルの一人娘を育てながら、ITマーケティングを中心に幅広い分野で翻訳・通訳業務を手がける。2024年以降は、ドラマや映画などの映像翻訳(日⇔英)にも活動の幅を広げている。主な共訳書に、金持ち父さんのアドバイザーシリーズ『資産はタックスフリーで作る』、『マクドナルド 7つの成功原則』、『よい環境規制は企業を強くする―ポーター教授の仮説を検証する―』などがある。高校時代にAFS交換留学生としてマサチューセッツ州で1年間ホームステイを経験。ジョージア、ニューヨーク、インディアナ、フロリダでの居住経験もあり、米国社会に精通。趣味はテニス、スキー、旅行、芸術鑑賞、読書、料理。TOEIC975点、英語検定1級、漢字検定2級、環境社会(eco)検定。