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特集 健康的にダイエット!

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旬の食材を食べ、ほどよく体を動かす、そんな理想的なダイエットをしてみませんか? 今回は、体と季節と食べ物の関係について、そして旬の野菜レシピを料理家の本多ゆかさんに寄稿していただきました。さらにアスリートが伝授するダイエット法とタバタ式トレーニングのご紹介。ジュースクレンズのジュースボックスにも行ってきました。
取材・文:越宮照代、山添史、山本夕紀、藤原佑衣 写真:越宮照代、藤原佑衣、山本夕紀

 

 

春のデトックスを助ける食べ物

季節の変わり目の体の変化とデトックスを助けるダイエットについて、「手軽に作れる野菜料理Cook Veggies @ Home」を主宰する本多ゆかさんに寄稿してもらいました。レシピ2品もご紹介。

春は余分な脂肪を落とす季節

冬の間、私たちの体は寒さに備えるため脂肪を蓄え、立春を過ぎると、余分な脂肪を落とし始めます。春先に風邪をひくとくしゃみ鼻水や軽い発熱があるのは、冬の間に使いきれなかったものを排出しているから。
年末年始に体を冷やす甘いデザートや季節はずれのトロピカルフルーツ、冷たいビールやジュースをたくさん飲んだり食べたりすると、体温が下がって脂肪が固まり、春先の排出の時期になっても上手く燃焼したり排出したりすることができません。排出が上手くいかないと、風邪が重症化します。この季節に、胃腸の疲れが表面化し、肌のトラブルが現れるのもそのためです。

体の中から温めて自然治癒力を高める

また、立春を過ぎると野草が花開き、木の芽も膨らんできます。人間の体も、開いていこうとする自然の力がみなぎってきます。春先にのぼせやめまいを体験したり、不安がわきあがってくるのも、自然の働きなのです。
こうした季節による体の変化を重い病に発展させないようにするには、症状を緩和する手当をしてよく休み、体が持っている自然治癒力を高めましょう。この時期の風邪は、ゆっくり休みなさいという体からのシグナルなので、その声に素直に従うことが暮らしの知恵です。
まず体を中から温めるようにしましょう。朝は湯冷ましやショウガ汁を絞ったハチミツ湯など、温かい飲み物をいただきます。塩味や味噌味の煮物などは、体を温めるだけでなく体内の水分代謝を調整し、俗に言う水太りを防ぎます。海草や発酵食品は、ミネラルや酵素を豊富に含むので、昆布やカツオダシの味噌汁を毎日の食事に欠かさないようにしましょう。

デトックスにスプラウツ

伝統的な食生活では春先に山菜を食べてデトックスを行いますが、アメリカでは代わりにクレソンやアルファルファなどのスプラウトが良いでしょう。日当たりの良い窓際で栽培すれば、新鮮で栄養たっぷりな新芽をいただくことができます。ニンジンの葉もビタミンが豊富で適度な苦みがあり、さっとゆでて酢味噌で和えたり、天ぷらにするとおいしく食べることができます。
今が旬のかんきつ類。ミカン、キンカン、デコポン、オレンジなども、春先ののぼせを鎮めてくれます。ワカメとクレソンのお浸しを、米酢に少量のメープルシロップと醤油を合わせた三杯酢で和えると、ちょっとした箸休めになります。米酢の匂いが鼻につくようでしたら、リンゴ酢やバルサミコ酢、梅酢を自然塩とオリーブオイルで合わせたドレッシングはいかがですか。チコリやエンダイブなどの苦みのある野菜にオレンジやグレープフルーツをちらしたサラダに合います。

体を温め、腸内環境を整える大根

消化酵素を多く含む大根は、煮る、蒸す、炒める、おろすなど様々な調理法で飽きずに食べることができるので、この季節におすすめの食材です。脂肪を溶かして、排出を促すには、焼き魚やステーキに大根おろしを付け合わせます。おでんや風呂吹き大根は体が温まります。蒸した大根をフライパンで焼く大根のステーキも、意外な食感がおいしい一品。繊維質も豊富なので、腸内環境を整えるのにも役立ちます。
脂肪とともに体に溜まりがちなのが、水分。太ったのではなく、むくんでいるために太めに見える人も多くいらっしゃいます。体の代謝を上げて古くなった水分を排出できるようにすることが大事です。また、老廃物を処理する腎臓もサポートしてあげましょう。昔から、小豆が腎を補うと言われています。正月明けの小豆粥や、受験時期の寒い日に食べたお汁粉。懐かしいですね。
小豆はアメリカでも、Azuki、Aduki、Adzukiという表記で、乾燥豆や缶詰で販売されています。和食では小豆や黒豆は甘く味付けすることが多いのですが、塩味にするとおかずになります。無糖の缶詰を、かぼちゃやバターナッツ・スクワッシュと一緒に煮て少量の自然塩を加えると、自然の甘さが引き出され、おいしく仕上がります。

 

◆風呂吹き大根とニンジンクルミ味噌

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<材料>

  • 大根 1 本
  • 昆布 5 センチ
  • 味噌 大さじ3
  • クルミ 1/4 カップ
  • メープルシロップ 小さじ1/2 ~
  • ニンジンの葉 適宜(ニンジン約3 本分)

<作り方>
●大根はよく洗い、皮が汚れている場合は皮をむき、そうでなければそのまま5 センチほどの輪切りにする(長さを短くすると早く火が通る)。片面に5ミリほどの深さで十字に包丁を入れる。

●鍋底に昆布を敷き、大根を重ならないように並べ、大根が浸る高さまで水を注ぎ、火にかける。沸騰したら中弱火にし、大根が透き通るまで煮る。

【ニンジンクルミ味噌を作る】
●クルミは洗って、熱したフライパンで炒る。ニンジンの葉は茎から取り、自然塩少々を入れた湯でさっと湯がいてみじん切りにする。

●すり鉢でクルミをすりつぶす。味噌とメープルシロップを加え、良くすり合わせる。最後に、刻んだニンジンの葉をよく絞って混ぜ合わせる。
注:ニンジンクルミ味噌は余ったら冷蔵庫で保存できる。焼おにぎりに塗ったり、厚揚げに挟んで焼くなど便利。

 

◆里芋とイカの煮物

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<材料>

  • 里芋 8 個
  • ヤリイカ 1 杯(小さいイカなら1/4 ポンド)
  • コンニャク 1 枚
  • ゴマ油 大さじ1/2
  • 昆布出汁 2 カップ
  • 日本酒 大さじ1
  • みりん 大さじ1
  • 醤油 大さじ3

<作り方>
●里芋はよく洗って皮をむく。コンニャクは沸騰したお湯で2分ほど茹でてから、食べやすい大きさにちぎる。イカは内臓を取り除き、食べやすい大きさに切る。

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●鍋にゴマ油を熱し、コンニャクを炒める。里芋を加え、さっと油をからめたあと、イカを入れ、昆布出汁を具がかぶる高さまで加える。里芋はふきこぼれやすいので、防止のため鍋に菜箸を一本渡して中火で煮る。

●里芋に八分通り火が通ったら、酒、みりん、醤油を加え、弱火で煮る。酒のアルコール分が飛び、里芋が柔らかくなってきたら火を止めて蓋をし、味をしみこませる。食べる前に温め直す。

resize0510 プロフィール:本多ゆか
2010年にサンフランシスコ・ベイエリアでマクロビクラブを結成。心と体の健康を促進する食事や自然の手当法を学び合う場を提供してきた。2016年より「もっと野菜を食べたいあなたを応援します。」をモットーに、手軽に作れる野菜料理を日英両語で紹介するワークショップCook Veggies @ Homeをスタート。
cookveggiesathome.com
大根尽くしワークショップを日系ホライズンで開催予定。(2 月27 日)
問合せ:☎︎ 206-726-6469

 

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