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日本食とデザートのレストラン「もだん」

フィニーリッジに日本食とデザートが楽しめるレストラン「もだん(Modern)」がオープンした。取材当日は、ソフトオープニングだというのに人がひっきりなしに訪れていた。 「家族全員で来ても、食べたい料理が全部あって、みんなが楽しめるレストランを目指してメニューを作りました」と話すのは共同オーナーの田中せつこさんと阿賀田靖史さん。その言葉の通り同店では、寿司、バーガー、丼ぶり、カレー、一品料理、デザートと、ジャンルにとらわれない様々な料理を揃えている。料理を担当するのは阿賀田さん、デザートを担当するのは本紙でレシピを掲載しているせつこさん。

阿賀田さんが握る寿司の数々
阿賀田さんが握る寿司の数々

メニューには、寿司職人でもある阿賀田さんが握る寿司のほかに、和食のテイストが入ったすき焼きバーガー(Sukiyaki Burger $8.99)、油で揚げないヘルシーなカツバーガー(KatsuBurger $8.99)、やわらかい細切れ肉を使ったすき焼き丼(Sukiyaki-don $8.50)、ジューシーな鶏肉ととろとろタマゴが絶品の親子丼(Oyako-don $8)などがある。また、店内のショーケースには、せつこさんが毎日手作りで準備するストロベリー・チーズケーキ(Strawberry Cheesecake $4.95)や抹茶チーズケーキ(Green Tea Cheesecake $4.95)などが並んでおり、食前から「デザートには何を食べよう?」と考えてしまう。

モダン・オリジナルビーフカレー
モダンオリジナルビーフカレー

同店のおすすめ料理はモダン・オリジナル・ビーフカレー(Modern Original Beef Curry$13.50~)。5種類の野菜を鶏がらスープで煮込んだカレーには、阿賀田さんオリジナルのスパイスブレンドが使われている。一晩煮込まれて野菜が溶けたカレーは甘口で、スパイスの深みと野菜のコクがギュッと詰まった逸品だ。同店のすきやき丼に使われているのと同様の細切れ肉が入っており、程よく脂がのっていてやわらかく日本人には嬉しい。トッピングにはソーセージ、チキンのから揚げ、トンカツ、野菜コロッケ、チーズ、野菜の6種類から選ぶことができる。今回私が選んだのは、トンカツ。油で揚げずにオーブンで焼くトンカツは脂っこさがなく、衣はサクサク。肉はやわらかく、カレーと絡めて食べても全く重くならずに、どんどん箸が進む。

バーガーのサイドにはポテトサラダがついてくる
バーガーのサイドにはポテトサラダがついてくる

カレーのサイドにはエダマメとニンジンが入ったポテトサラダとグリーンサラダがついてくる。グリーンサラダにかかったオリジナルのワサビシーザードレッシングは、ワサビのピリッとした風味と市販のシーザードレッシングにはないさっぱりした後味で、カレーの合間の箸休めにもってこいだ。 同店のもう一つの魅力は、せつこさんの手作りデザート各種。ローシュガーで保存料を一切使っていない体に優しいデザートで、健康を気づかう人でも安心して食べることができる。アメリカではあまり見ることのない繊細な和風洋菓子に、あれもこれもと目移りしてしまう。おすすめの看板デザートは抹茶ロール(Green Tea Roll $4.80)。もっちり、しっとりしたロールケーキの生地に包まれているのは、甘さ控えめの生クリームと粒餡。口に入れるとほんのり香る抹茶の風味が抹茶好きにはたまらない。午後のおやつにも、食後のデザートにもピッタリ。手土産にも喜ばれること間違いなし。

抹茶チーズケーキ
抹茶チーズケーキ

せつこさんは、「洋菓子だけでなく、イチゴ大福などの和菓子や、季節に合わせておはぎや桜餅なども出していくつもりです」。また、バースデーケーキなどの特別オーダーにも対応。予約は3日前までにオンライン、電話、店頭で受け付けている。グルテン・フリーにも対応可だそうだ。 アルコールリストには、ビール、ワインに加えて、日本酒が豊富に用意されている。常に13~14種類の日本酒があり、「普段は高くて手が出せないようなお酒でも、ここで少しでも飲んで楽しんでいただけるようにしています」と阿賀田さん。寿司と日本酒、バーガーとビール、デザートとワインなど、組み合わせは無限に広がる。また、夏にはテラス席もオープンするそうで、夏が待ち遠しい。 地域に密着した店づくりをめざし、店内には、地元アーティストが作品を展示販売できるスペースが用意されている。せつこさんは、「もし何か売りたい作品があるアーティストがいらっしゃれば、是非ご連絡ください」と微笑む。また、シングル世帯が多い地域柄に合わせて、持ち帰り用の寿司も販売している。 せつこさんは「お客様に『何時間でも過ごしたくなる場所』と思ってもらえるとありがたいですよね」と言い、阿賀田さんも「ここは近所の人たちがとても温かく、そんな人たちと触れ合えるのがとても嬉しいです」。2人は、来店客の一人ひとりと会話をし、店内は終始和やかな雰囲気に包まれていた。 (取材・文・写真:山﨑悠) modern_20150225_5 Modern: Japanese Cuisine 6108 Phinney Ave. N., Seattle ☎ 206-420-4088 Email: info@modern-seattle.com 営業時間:火~日 ランチ 11am ~2pm、カフェ 2pm~4:30pm、ディナー 4:30pm~9pm www.modern-seattle.com