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ビル・ゲイツ氏に旭日大綬章

日本政府は日本時間2020年4月29日、令和2年春の外国人叙勲において、マイクロソフトの共同創設者であり、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の共同議長であるビル・ゲイツ氏に旭日大綬章を授与することを発表した。同氏への叙勲は、同氏の世界的な技術革新とグローバル・ヘルスの進歩に対する貢献によるもの。

在シアトル日本国総領事館からのプレスリリースによれば、ゲイツ氏への同章授与は、1975年のマイクロソフト社創設から現在のビル&メリンダ・ゲイツ財団を通しての慈善事業までの多大な功績を称えるもの。旭日大綬章は外国人に与えられる賞として最高の栄誉であり、過去にはファイザー会長のヘンリー・マッキンネル(2006年受章)、元ベトナム社会主義共和国首相のファン・ヴァン・カイ(2006年受章)、環境保護活動家・元ケニア環境副大臣でノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイ(2009年受章)などが受章している。

以下、在シアトル日本国総領事館からのプレスリリースに記述された、ビル・ゲイツ氏の功績概要:

ゲイツ氏は、ハーバード大学の学生だった1975年にポールアレン氏と共同でマイクロソフト社を創設しました。ゲイツ氏は、同社での40年間にわたる働きを通じて、社会の交流のあり方を劇的に変え、世界中の誰もが情報と通信にアクセスできる新しい時代を導いた世界的な技術革命の実現に貢献しました。日本はそのような変化の大きな受益者です。同社の最初の海外オフィスであるマイクロソフトジャパンは、後に日本のコンピューター産業を形作り、発展させた多くのコンピューターエンジニアを輩出しました。

ゲイツ氏とメリンダ・ゲイツ氏は2000年、長年にわたって築いてきた私財を惜しみなく投じ、ビル&メリンダ・ゲイツ財団を設立しました。彼らは共に、すべての人々が、特に発展途上国において、健康的で生産的な生活を送る機会を確保するため、前例のない規模の慈善事業に着手しました。ゲイツ氏は、極度の貧困を根絶し、公衆衛生を改善し、貧困層に特に深刻な影響を与えている感染症を根絶し、教育へのアクセスを確保するという国際社会の取り組みを推進するために、取り組みの最前線に立ち、各国政府や国際機関を支援してきました。ゲイツ氏はまた、2000年と2015年にそれぞれ国連で採択されたミレニアム開発目標や持続可能な開発目標など、普遍的イニシアチブの推進においても象徴的なリーダーとなっています。

ゲイツ氏は、より公正な世界の実現のため、特にグローバルヘルスの分野において日本のイニシアチブを確固として支持し、日本と協働してきました。2008年のG8北海道洞爺湖サミットでグローバルヘルスのアジェンダを促進する上で、同氏の個人的な関与は極めて重要でした。2000年のG8九州・沖縄サミットで日本の提案を受けて設立された世界エイズ・結核・マラリア対策基金、野口英世アフリカ賞、グローバルヘルス技術振興基金(GHIT)は、日本との緊密な協力のほんの一例です。ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、現在猛威を振るうコロナウイルス・パンデミックとの闘いをはじめ、数多くの国際的な健康への取り組みにおいて主要な支援者であり続けています。

同氏の人類の福祉安寧への献身と貢献は世界的に認められています。日本政府は、外国人に与えられる賞として最高の栄誉である旭日大綬章を同氏に授与し、同氏の卓越した功績を顕彰し、感謝を表することができることを誇りに思います。