イチロー氏、日本人史上初のMLB殿堂入り、背番号も永久欠番に
取材・文:和泉拓也
日本人として初めてアメリカ野球殿堂入りを果たしたイチロー氏。背番号「51」もマリナーズ史上4人目の永久欠番となり、シアトルの球場は祝福の熱気に包まれました。
8月5日から10日にかけて、シアトルのTモバイル・パークでイチロー氏のアメリカ野球殿堂入りとマリナーズ史上4人目の永久欠番を記念する「イチロー殿堂入りウィークエンド」が開催された。
期間中はさまざまな記念グッズが配布され、5日から7日の3試合では先着1万人に殿堂入りを記念したフィギュア玩具のファンコPOP!、8日には先着2万人に2004年シーズン262安打を達成した試合のレプリカジャージー、10日には先着2万人にクーパーズタウンで授与された表彰盾のレプリカが配布された。
Tモバイル・パークにはイチロー氏を祝福する歓声や拍手が響き渡っていた
9日の試合前には、背番号51の永久欠番セレモニーが開催され、冒頭では現役時代の功績を振り返る映像が上映された。続いて本人が登場すると、会場は割れんばかりの拍手とイチローコールが沸き上がった。また、来シーズンにはTモバイル・パークの前に銅像が建立されることも発表され、ファンの熱気は最高潮に達した。式典の模様はマリナーズ公式YouTubeチャンネル(www.youtube.com/live/vGQfdb51Zx0?si=srxoPcDV2pYHw2iO)から視聴できる。
スピーチでは「この2週間で2回も英語でスピーチをさせるなんて、誰のアイデアですか。これは私のキャリアの中でも最も難しい挑戦の一つです」とユーモラスに切り出した。続けて、同じ背番号51を背負ったランディ・ジョンソン氏への感謝を 述 べ 2001 年に入団した際、すでに偉大な歴史を持つ番号を快く譲ってくれたことへの敬意を表した。また、来年予定されているジョンソン氏の永久欠番セレモニーに参加できることを楽しみにしているとも語った。終盤では現役選手たちに向けて「勝利には必ず困難とプレッシャーが伴う」と強調し、その重圧を受け入れたうえで最高のパフォーマンスを模索する姿勢の大切さを説いた。最後に「意思と情熱は常にチームと共にある」と結んだ。この言葉は、長年チームの中心で活躍してきた選手だからこそ説得力を持ち、スタジアム全体を包むような大きな感動を呼んだ。
マリナーズのファンの前でスピーチを行うイチロー氏
さらに10日の試合前には記者会見が行われ、イチロー氏はシアトルとファンへの思いを改めて語った。現在はマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターとして活動する一方、日本では女子野球の普及や高校球児の指導にも取り組んでいる。多忙な日々を過ごしていることを言及しつつも、「必要とされるのであれば、シアトルでもそうした活動をしていきたい」と述べた。さらにシアトルという街について、普段はクールで落ち着いた雰囲気で、いつも陽気というわけではないが野球が盛り上がると一気に熱を帯びると語り、前日の球場の熱気を「ほかの球場ではなかなか味わえない特別な空気」と表現し、この街が持つ独特の魅力を再認識している様子がうかがえた。


















