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履歴書にも応用可能!求人広告をチェック〜技あり!機械翻訳達人への道 第22回

機械翻訳の精度は飛躍的に向上。でも、よく読むと「あれれ?」な部分も。ちょっとしたコツで見違えるほど自然な日本語に直せる技を紹介します。

第22回 履歴書にも応用可能! 求人広告をチェック

【今回の例文】

ADMINISTRATIVE ASSISTANT

Required Qualifications
• Bachelor’s degree and 2 years’ experience in an administrative support position, or equivalent experience. • Proven ability to handle sensitive situations and highly confidential information with tact and discretion. • Highly developed interpersonal skills, including excellent written and oral communication skills. • Demonstrated organizational skills. • Strong analytical and problem-solving skills. Ability to research topics/issues quickly and efficiently given limited guidance and direction. • Ability to work independently with a high degree of reliability, accuracy and productivity. • Ability to work and coordinate with different audiences.

(出典:ワシントン大学ホームページ)

【機械翻訳】

管理アシスタント

必要な資格
•学士号と2年間の事務サポート職の経験、または同等の経験。 •機微な状況や機密性の高い情報を機転と裁量をもって取り扱うことができること。 •優れた文書および口頭でのコミュニケーション能力を含む高度な対人関係能力 •優れた組織力 •優れた分析力と問題解決力。限られた指導や指示のもとで、迅速かつ効率的にトピックや問題を調査することができる。 •高い信頼性、正確性、生産性をもって、自立的に業務を遂行することができる。 •異なる相手と協調して仕事をすることができる。​​​​​​​​​

(DeepL翻訳)

⬇︎

【修正後】

事務補佐員

応募資格
•学士号および事務補助としての経験 2 年、または同等の経験。 •高い判断力が求められる複雑な状況でも臨機応変に対応し、また機密性の高い情報も自らの裁量で適切に取り扱うことができる。 •優れた対人能力(書面および口頭での卓越したコミュニケーション能力を含む)。 •高い自己管理能力および事務処理能力を有している。 •優れた分析力と問題解決力。限られた指示の下、迅速かつ効率的に物事を調査できる。 •高い信頼性、正確性、生産性を発揮しながら、主体的に業務を遂行できる。 •さまざまな立場の人たちと協調して仕事ができる。


今回は求人広告を取り上げます。大学の事務職募集を例にしていますが、他の職種の求人でも頻繁に見られる定番用語が盛りだくさんです。

今回のポイント✅

1. roven ability、demonstratedは 履歴書にも◎

いずれも、過去に優れた結果を出した経験や得意分野を示す表現。同じような意味で、proven track recordもよく使われます。

2. rganizational skillsとは?

「組織力」と訳されることが多く、幅広い意味を持ちますが、事務補佐員のポジションに求められる組織人としての必須能力と捉え、自己管理能力と事務処理能力としました。

3.work independentlyを突き詰めて考えてみる

これも求人ではよく見られます。機械翻訳の「自立的」でも正しいのですが、一歩踏み込んでみたいところ。上司からの指示を待たずに自分で考えて任務に当たる、という意味で「自発的」と修正しています。近い表現にself-starter、self-motivatedなどがあります。

まとめ

こうした表現は、応募者が履歴書を作成する際にもそのまま使えますので、ぜひ取り入れてみてくださいね。ただし、定番用語の使い過ぎにはご注意を。

フリーランス翻訳家・通訳。外務省派遣員として、92年から95年まで在シアトル日本国総領事館に勤務。日本へ帰国後は、政党本部や米国大使館で外交政策の調査やスピーチ原稿の執筆を担当。キヤノン元社長の個人秘書、国連大学のプログラム・アシスタントなどを経て、フリーに転身。2014年からシアトルへ戻り、一人娘を育てながら、 ITや文芸、エンタメ系を始めとする幅広い分野の翻訳を手がける。主な共訳書は、金持ち父さんのアドバイザーシリーズ『資産はタックスフリーで作る』など。ワシントン州のほか、マサチューセッツ、ジョージア、ニューヨーク、インディアナ、フロリダにも居住経験があり、米国社会に精通。趣味はテニス、スキー、映画鑑賞、読書、料理。