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専門分野を決める〜科学者JJの就活日記 vol.2

どうも、JJです。自分は現在、シアトル郊外の製薬会社で社会人をしていますが、1年前の春までは学生でした。高校時代、日本からアメリカへ1年間留学し、日本に戻って大学に入ったものの、最初の1年で中退して再び渡米。日本、アメリカと国をまたぎながら、専門分野の選択については悩み続けました。結局、製薬業界に絞ったわけですが、今回はそこに至るまでのプロセスをシェアできたらと思います。

日本では大学進学の際に理系か文系かを選ぶことが一般的です。アメリカの高校では幅広い分野の授業を取りましたが、僕はもともと化学に興味があり、数学も得意だったため、大学受験での第1志望は国立大学の理系学部とし、第2・第3志望は薬学部と国際教養学部に。無事合格したのは、薬学部と国際教養学部でした。浪人は考えていなかったので、「せっかく理系科目の勉強を頑張ってきたのだから」と薬学部への進学を決めました。

薬学部卒と聞くと薬剤師のイメージがあるかもしれませんが、製薬会社に就職する人も多くいます。僕は進路説明会や講演会などを通して製薬会社に引かれていました。ここで人生の大きな転機になったのは、家族のシアトル移住。大学の長期休暇にシアトルを訪れた際に、製薬業界で働くならアメリカのほうがチャンスは多いと感じました。そこでシアトルに来て大学に入り直したのです。

しかし、システムが異なるアメリカの大学でまた悩むことになりました。僕が通ったワシントン大学での学部決定は大学3年次。分野を大きく変えることも可能でしたが、その分卒業までに時間がかかります。ストレートで卒業したかった僕は、薬学部とも近い生化学を専攻しました。

ただ、次なる悩みが待っていました。学部の同級生は医師、薬剤師、歯科医など専門職を志望する人がほとんどで、製薬会社を志望する人は見当たらなかったのです。アメリカでの専門職は給料も社会的地位も高いので、目指す人が多いのは理解できます。何度もその流れに押されそうになりましたが、最終的には自分の興味を信じて製薬会社に入りました。

この業界に飛び込んで1年少し。今のところ自分の選択に全く後悔はありません。一度きりの人生、これからも決断をし続けていくしかない。どんな決断をしても、自分の選んだ道が最善と信じて、歩み続けていくことが、幸せな人生の秘訣なのかなとも思います。皆さんも決断に悩み過ぎずに前を向いていきましょう! ではまた次回✌️

JJ■1999年生まれ。韓国出身。5〜19歳を日本で過ごし、19歳からシアトル郊外にて暮らす。ワシントン大学卒業後、製薬会社で化学者として働く。