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★特別編★シェフの酒さんぽ〜会席に寄り添う、信州の三つの個性

長野県諏訪市で350年以上の歴史を誇る老舗「宮坂醸造」の代表銘柄「真澄」は、澄んだ旨味と上品な香りで、和食に寄り添う日本酒として高く評価されています。大阪の展示会で出会った蔵元の宮坂直孝なおたかさんの酒造りへの誠実な姿勢とグローバルな視野が印象的でした。また、ワシントン州のゴンザガ大学でMBAを取得したという宮坂さんに、シアトルを拠点とする私は不思議なご縁を感じました。今回は、シアトルでも手に入る「真澄」から、会席を彩る3本をご紹介します。

真澄 スパークリング Origarami(Masumi Sparkling Origarami)

瓶内二次発酵による繊細な泡と、にごりのやわらかな口当たりが特徴。食前酒として最適で、爽やかな酸味が前菜や八寸を軽やかに引き立てます。天ぷらやカルパッチョ、酢の物、ホタテの握りとも好相性。泡の清涼感が口中を整え、食事の幕開けを華やかに演出します。
香り ★★★★☆白ぶどうや青リンゴを思わせる爽やかさ)

味わい ★★★★☆
繊細な酸味と軽やかな甘みのバランス)

米の旨味 ★★☆☆☆
控えめでクリア)

キレ ★★★★☆
(微発泡の爽快感で口中がリフレッシュ)

ペアリング適性 ★★★★★
前菜・八寸・寿司に最適)

真澄 白妙(Masumi Shiro/Shiro Sake Matinee)

白桃のような香りと透明感のある味わいが特徴。上品で控えめな旨味が、魚料理や蒸し物の繊細な風味と調和します。鯛の昆布締め、冷やし茶碗蒸し、タケノコの天ぷらにぴったり。中盤の料理に寄り添いながら、料理の余韻をやさしくつなぎます。
香り ★★★★★白桃・洋梨を思わせる華やかな吟醸香)

味わい ★★★★☆
やや柔らかで透明感のある甘旨バランス)

米の旨味 ★★★☆☆
軽やかなコクとまろやかさ)

キレ ★★★★☆
(心地よい余韻で中盤の料理をつなぐ)

ペアリング適性 ★★★★★
(刺身、蒸し物、タケノコの天ぷらに◎)

真澄 奥伝寒造り(Junmai Okuden Kanzukuri)

落ち着いた香りとしっかりとした米の旨味。温かい料理や会席の締めに最適で、ぬる燗にするとふくらみが一層引き立ちます。鰤の照り焼き、肉じゃが、焼き鳥、しめ鯖と好相性。会席の締めにふさわしい深みが感じられます。
香り ★★☆☆☆穏やかで落ち着いた米の香り)

味わい ★★★★☆
すっきりとした辛口でバランス良好)

米の旨味 ★★★★★
厚みのあるしっかりとした味わい)

キレ ★★★☆☆
(ぬる燗で丸みが増す柔らかな後味)

ペアリング適性 ★★★★☆
(照り焼き、肉じゃが、焼き鳥に好相性)
総評

3 本を順に味わうと、会席の流れのように味のリズムと余韻の移ろいを楽しめます。季節の素材を生かした和食に、穏やかに寄り添う真澄の3 本。ワシントン州にもゆかりのある蔵元の思いが、ここシアトルでも静かに響いています。

信藤 孝明(Taka)
世界各地で寿司職人・料理人として経験を重ね、ソムリエと唎酒師の資格を持つ。ハイキングやキャンプ、お酒を楽しむのが趣味で、休日は酒蔵やブリュワリーを巡ったり、庭でキャンプ飯を作って過ごしている。 @nobu_taka_camp