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お得な買い物で食品ロスを減らそう〜それ行け!やってみ隊

飲食店で売れ残ってしまった食品をお得に購入できるヨーロッパ発のアプリ「トゥー・グッド・トゥー・ゴー」(以下TGTG)が、昨年にはシアトルにも上陸。使い始めてから約半年、実際にどんな活用ができたかをレポートします。

現在17カ国で展開されているTGTGはデンマーク発祥で、食品ロス削減を目指した世界最大のB2Cプラットフォームだ。まだ食べられるにもかかわらず売れ残りなどの理由で廃棄されている食品を、引き取りたい人と飲食店をマッチングさせることで無駄にしないという試み。2016年からサービスが始まり、ヨーロッパで人気を博した後、アメリカの主要都市でも続々と導入されている。

シアトルでの登録店舗は着々と増えており、ダウンタウン近隣を中心に約200店舗が参加中。ほとんどが3.99ドル、4.99ドル、5.99ドルの価格帯に分かれていて、元値10〜20ドルの食品が「マジック・バッグ」(中身は開けてからのお楽しみという福袋スタイル)の形で販売されている。アプリの使い方はいたってシンプル。スマートフォンにダウンロードし、メールアドレスやパスワードを設定して会員登録をするだけ。住所や電話番号は必要ない。そのあと、居住国と希望の地域を選択すると、近隣でTGTGに参加している飲食店を探せるようになる。気になる店舗を見つけたら購入ボタンを押し、店まで商品を取りに行くといった流れだ。ただし、受け取り時間は店舗側で設定されているので、注意が必要。2時間前まではキャンセルも可能となっている。アプリの月額使用料などはなく、マジック・バッグの代金の支払いはクレジットカードかPayPalでの事前決済となる。

米農務省によると、アメリカは世界で最も食品廃棄率が高く、全供給量の30〜40%に相当する。生産された食品の1/3が廃棄されている計算だ。食品ロス削減はSDGsの国際目標にも明記され、世間の関心は高まっているものの、解決には程遠い。一朝一夕にはいかないが、自分にできることから少しずつ意識して取り組むことが大切だと改めて考えさせられた。筆者がTGTGを使ってマジック・バッグを購入したシアトルの3店舗について、中身を具体的に紹介するので参考にして欲しい。

Too Good To Go

www.toogoodtogo.org/en


1店舗目:カフェ・べサル Cafe Besalu

www.cafebesalu.com

バラードで約20年営業しているフレンチ・スタイルのベーカリー・カフェ

イチゴのデニッシュ$450ハムチーズ$450ラベンダースコーン$375ヘーゼルナッツとシナモンのクロンヌ$395

筆者も普段からよく利用する大好きな店。マジック・バッグのオファーは当日の朝10時頃に発見した。べサルは現在、午後2時までの営業となっており、受け取り時間は閉店間際の午後1時半から2時の間に設定されていた。気になるマジック・バッグの中身がこちら。価格は税込みで4.99ドルだったので、定価の約1/3に!

2店舗目:カフェ・コン・トド Café Con Todo

www.cafecontodoseattle.com

初訪問のフリーモントにあるコーヒー・ショップはメキシカンな雰囲気が漂う

アメリカーノ $350チョコレートクロワッサン価格不明ブルーベリースコーン価格不明

ダンス・スタジオが併設されているユニークなカフェ。コーヒーのほかにも、スムージーやブリトーなどの軽食が楽しめる。この日のマジック・バッグの中身は、パンとペイストリーに加え、その場でバリスタがいれてくれたアメリカーノの計3品。料金はべサルと同じく4.99ドルだった。お得度ではべサルに軍配が上がるが、新しいカフェに出合えた経験はプライスレス。

3店舗目:セオ・チョコレート Theo Chocolate

https://theochocolate.com

シアトルでチョコレートと言えばの名店

ピーナツバターゼリーカップ各$229ソルトキャラメルチョコレート$10相当

同じくフリーモントにある地元の有名ショコラティエ。TGTGは、こうした人気企業も参加しているところがうれしい。内容はその時々によって大きく変わるそうだが、5.99ドルのマジック・バッグには20ドル相当のチョコレートが! 受け取りの際に同時購入した通常商品は10%割り引きになるサービスもある。