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DV-2016プログラム

米国国務省は、移民多様化ビザ抽選プログラム(Diversity Immigrant Visa Program = DVプログラム)を毎年施行しています。DVプログラムは、歴史的に米国への移民率の低い国の人々のため、そして米国移民の出身国の多様性を維持するために、抽選によって移民ビザを発給するというプログラムで、通称「宝くじ永住権」、あるいは「抽選永住権」と呼ばれています。

2016会計年度では50,000人のDV移民が割り当てされています。DVビザは、コンピューターで無作為に当選者を選出します。ビザは6つの地域ごとに割り当て数が決められ、各地域内の1つの国が年間の移民抽選ビザ発給数の 7%を超えるビザの受給を受けることはできません。また、過去5年間に50,000人以上の移民を米国に送り出した国の出身者は、DV-2016プログラムの対象にはなりません。日本は、毎年応募対象資格国で、2016会計年度でも引き続き応募対象となっています。

応募者の出生国が対象外であっても、次のような場合は配偶者または親の出生国の資格で応募することができます。

•配偶者が対象国の生まれで、応募者本人と配偶者の両氏名が応募時に入力されており、両者がDVビザを取得して一緒に米国に入国することが条件。なお、連邦最高裁による DOMA(連邦政府のベネフィットは、異性の結婚間に限るという法律)違憲判決によって、同性婚の配偶者も、この規定の対象となる。

•両親が応募者の出生国で生まれておらず、なおかつ応募者の出生時に両親が応募者の出生国の永住者でなかった場合、どちらか一方の親の出生国が対象国であれば、応募できる。

なお、ここで言う「出生国」とは国籍のことではなく、生まれた国のことです。

応募者が対象国出身である以外にも、同プログラムでは、応募者が高校を卒業(または同等の資格を有する)している、もしくは2年間の経験・訓練が必要な仕事に過去5年間のうち2年間従事している、という経歴も必要です。

今回の DVプログラムの応募期間は、2014年11月3日(月)正午(東部夏時間)までです。国務省の公式サイト(www.dvlottery.state.gov)にあるフォームに記入して送信します。応募期間後半、特に最後の1週間は応募が集中し、アクセス数増加が原因でサイトがダウンしたり、繋がりにくくなるなどの問題が発生する可能性があるため、締切りぎりぎりでの応募はなるべく避けましょう。また、応募は1人につき1通に限られており、重複した応募は無効となります。

なお、DVプログラムの応募期間中は詐欺メールや手紙が急増するので、ご注意ください。DVプログラムに関する詳細は、国務省の公式サイト(www.dvlottery.state.gov)に掲載されています。応募に料金はかかりません。

[知っておきたい移民法]

神戸市出身。明治大学卒業。大手外資系コンピュータ会社でのシステム・エンジニア職経験後渡米。 アメリカのハートランド、カンザス州のワシュバーン大学ロースクール(法科大学院)を卒業、ジュリス・ドクター(J.D.)取得。 カンザス・ワシントン両州において弁護士資格を持つ。K&I Lawyers設立以前は、 ロサンジェルスおよびシアトルにある移民法を中心とする法律事務所での勤務を通じて、多様な移民法関連のケースの経験を積む。 また、移民法以外の分野、特に家族法、遺言・検認・遺言状執行、会社設立、その他民事訴訟にも精通する。カンザス州およびワシントン州弁護士会会員、 米国移民法弁護士協会会員。移民法関連のトピックにおいて、たびたびセミナーを開催。 6100 219th St., SW, Suite 480, Mountlake Terrace, WA 98043 ☎ 206-430-5108 FAX 206-430-5118