第5回 Maps Bring Me Back to You
10月21日、また一つ、小さいころからの夢がかなった。
高校の時、大好きだったマルーン5のライブに行けずに泣いていたことが、まるで昨日のことのように感じる。マルーン5は私の人生のBGMだ。「This Love」で登校し「Misery」で下校する。 悲しい時は「Lost stars」で泣いて 「Payphone」で朝を迎える――そんな子どもだった。
幼い私はウォークマンに入れた彼らの曲を擦り切れるほど聞いてはアメリカに思いをはせた。歌詞カードを作って、英単語を一つずつ調べ、歌えるようになるまで必死に練習する。心から大好きだった。
高校生の時、来日ライブがあると聞いて心を躍らせた。なぜかその時は、きっとこれが最後のチャンスだと思って必死に両親にお願いしたことが思い出される。結局、料金が高いことを理由に断られてしまった。絶望だった。もう二度と会えないんだと自分で決めつけて、「Leaving California」と長い夜を過ごした。
あの夜から何年も経って、ようやく私は彼らのステージに辿り着いた。ライブの始まりを告げる音が響いた瞬間、まぶしい光の中に彼らの姿が現れた。
自分でチケットを買って、自分の足で会場に来たはずなのに、「あぁ、やっと会いに来てくれた」と思わず声が漏れた。涙でぼやけていく視界の中で、彼らは輝いていた。幼少期から「夢はかなう?」と幾度となく大人に聞いてきた。かなわないなら願わない方が楽だと思ったから。しかし大人は皆、口をそろえて言う。
「必ず、かなうよ」
そんなわけないと思えるような出来事が重なって、その答えにイラッとすることも少なくなかった。きっとこの人たちは自分の人生がうまくいってるからそう言えるんだとひがんだことさえある。でもいざ自分が24になって振り返り答え合わせをすると、夢はやっぱり全部かなった。それは遅れてくるかもしれない。かなったときにはもうその夢は願った当初の輝きを失っているかもしれない。それでもやっぱりかなう。
だから、願った自分を笑わないで。「ばかなこと考えてるな」って自分を否定することで逃避しないで。心にまいた種は必ず人生の先で咲いてあなたを待っているから。
鳴り響くBGMの中で、マルーン5がそう私に叫んでいた。
















