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アメリカの大学に通いながら働くには?

日本とは全く異なるアメリカの大学事情を専門家がわかりやすく解説!
現地校生にもアメリカ留学希望者にも役立つ情報がたくさん。

アメリカの大学に通いながら働くには?

大学キャンパス内で働く

学生ビザ(F-1)で留学する大学生はキャンパス内で働くことができます。よく留学生はアルバイトができないと耳にしますが、それはキャンパス外でのアルバイトのこと。成績を一定に保ち、授業にしっかり出席していれば、キャンパス内でのアルバイトが可能です。アルバイトをするとお金が稼げるだけではなく、編入希望の学生には、その経験が申請書類上でもメリットに。クラス外で友だちもでき、英語の上達にもつながります。今回はエドモンズ・カレッジ在学中にキャンパス内のハウジング事務所でインターナショナル・メンターとしてアルバイトをし、今年6月にビジネス専攻を修了した赤間勇之介くんの例を紹介します。

バイト研修時の集合写真
●留学中にバイトをしようと思ったきっかけは?

前から外国で働いてみたいという思いがありました。インターナショナル・メンターの仕事は、ホームステイ中の留学生の手助けが主な業務で、ほかにイベント主催、通訳など、内容は多岐にわたります。留学生のアルバイトが多く、さまざまな考えを持った人が集まる職場では日本で得がたい経験ができました。お金のかかる留学生活で少しでも家計を助けられたのもうれしいことでした。エドモンズ・カレッジでは冬や春になるとメールやウェブサイト、掲示板でアルバイトの募集があり、探すのは難しくありません。採用時期がわかっていたので準備もできました。

●採用が決定するまでの流れは?

履歴書の提出はなかったのですが、GPA 2.5以上など大学の成績が応募条件。グループ面接と個人面接があり、聞かれたことは志望理由、このアルバイトがどのように将来に影響するか、などです。あとから聞いた話ですが、グループ面接ではリーダーシップやコミュニケーション能力を、個人面接では適性よりも性格や意見、将来のビジョンを見られるそうです。アルバイトの面接というより就職活動をしているような気分でした。 採用通知は2週間後。ソーシャル・セキュリティー番号を取得したり、大学人事部のオフィスに行ったり、研修直前まで準備で走り回っていましたね。

●研修はどのように行われましたか?

まず2週間近く学内寮に泊まり、同僚と共同生活をしました。ゲームしたり、映画を一緒に観たり、上司を呼んで料理を振る舞ったりと、楽しい時間を過ごせました。同僚たちを深く知ることができ、絆も強まりました。また、研修の一環で同僚たちと3日間のキャンプもしました。鬼ごっこしたりバスケをしたり、夜はキャンプファイヤーを囲みながら話をしたりと刺激的な日々で、働くのが楽しみになりました。

●仕事内容について教えてください。

週15時間、ホームステイに関わる仕事に携わりました。留学生をサポートし、ホストファミリー探しも行います。感謝祭、クリスマス、春節など季節のイベント開催ほか、毎学期の新入生オリエンテーションでの説明や空港でのピックアップの手伝いもしました。週1回、会議もあります。

●苦労したことはありましたか?

学業との両立は大変でした。授業がない日もアルバイトや会議をしに大学へ行き、家に戻っても課題が待っています。テスト期間中は寝不足になっていました。そんな中、1日もしくは1週間全体で、どのように授業や課題とアルバイトの時間を振り分けるかは最重要項目でした。タイムマネジメント力はもともとあるほうでしたが、おかげでかなり向上しました。また、人との関わりや交流が大切な職場でしたので、コミュニケーション力も格段に強化されました。英語力も相当アップしたと思います。

新入生オリエンテーションにて写真中央が勇之介くん

留学先でのバイト経験を糧に成長

日本ではできない貴重な体験が自身の成長につながったと話す勇之介くん。これからの人生にも大きく影響を及ぼすことでしょう。英語力にも自信が付いたという勇之介くんは就職活動でも力を発揮できるはずです。最後に「一生の友人もでき、心からこのアルバイトをして良かったなと思います」と感想を語ってくれました。

2011年よりアソシエイト・ディレクターとしてエドモンズ・カレッジにて勤務。1999年に夫、1歳半の息子とアメリカ移住。子育てに専念した後、息子の中学入学を機に以前から興味のあった教育分野へ。現在は入学から進路、イミグレーションのアドバイザーを務める傍ら、日本文化クラブのアドバイザーとして日本文化を学内や地域に広めようと学生たちと共に活動中。